リハビリ通信 No.197 ジカウィルス感染症(ジカ熱)について
2016年04月26日(火) QAリハビリテーション科1新着情報
中南米、ブラジルを中心に流行が続いているジカウィルス感染症(ジカ熱)は胎児の「小頭症」、手足に麻痺が出るギランバレー症候群との関連が疑われています。ジカウィルスはデングウィルスと同じフラビウィルス科に属します。1947年ウガンダのジカの森にいたアカゲザルから初めて見つかりました。世界保健機関(WHO)によるとジカウィルスはアフリカ、東南アジア、太平洋諸国、ブラジルの順で広がっていったと考えられています。ブラジルで見つかったジカウィルスは遺伝子解析の結果、ポリネシアから持ち込まれました。 日本では2016年2月にブラジルから帰国した10代の男子高校生、3月にブラジルから帰国した30代女性の感染が確認されています。いずれも感染流行地域への渡航者でした。ジカ熱は主に感染者の血液を吸った蚊が別の人を刺す事で広がるとされています。 一般的に全身に症状が出るウィルス感染症は血液による感染の可能性が高いと言われています。2016年にはブラジルでオリンピックが開催され、さらに世界中に広がる可能性が考えられ注意が必要です。ジカウィルスの解明に向け現在、世界中で解析が進められています。 リハビリテーション室長 見田忠幸 |