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リハビリ通信 No.192 熱感と浮腫について

2016年03月25日(金) QAリハビリテーション科1新着情報

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日常診療の中で、患者さんから患部を「冷やした方がいいんですか?温めた方がいいんですか?」ということをよく聞かれます。その際、「熱感があれば冷やしてください。局所的に熱感がない場合や、慢性的な痛みがある部位は冷やす必要はありません。」とお応えしています。熱感とは、患部局所の炎症により循環障害が生じている状態であり、受傷後急性期に生じるものです。例えば足首の捻挫をしてすぐは腫れますし、受傷した部位は熱感が生じています。そういった場合は冷やした方がいいと思います。

同じように「腫れる」という状態で浮腫というものがあります。これもまた循環障害により生じるものではありますが、熱感を伴いません。つまり、冷やす必要はない「腫れ」です。パッと見たら、腫れているので冷やした方がいいのではないかと迷ってしまうかもしれませんが、まず腫れている部位を触れてみて、熱感があるかどうかを確認することが重要だと思います。

当院では、術後の患者さんの理学療法を行います。術後炎症がまだ残存しているようなケースでは、リハビリ室でのアイシングを行ったり、自宅でのアイシングを指導したりしています。

リハビリテーション科 小野正博