新着情報

リハビリ通信 No.161 パーキンソン病のiPS細胞移植について

2015年07月12日(日) QAリハビリテーション科1新着情報

絵

iPS細胞から作った神経細胞を人間の脳に初めて移植し、パーキンソン病の治療を目指す臨床研究が京都大学iPS研究所で開始されます。パーキンソン病は手足のふるえや筋肉のこわばりが進み、体が動かせなくなる難病です。ドーパミンという神経の中で情報を伝える神経細胞が減る事で起こります。現在は薬での治療が主に行われていますが薬での治療には限界があります。

京大では患者自身の細胞からiPS細胞を作り、ドーパミンを作る神経細胞に変えてから針を使い患者の脳に注入する研究をしているそうです。移植した細胞がうまく働けばパーキンソン病の進行を抑えられる可能性があります。しかしながらiPS細胞は目的の細胞に変化しないまま体内に入ると無秩序に増えガン化する危険性があります。臨床研究を進め安全性の確立が出来れば将来的には保険適用を目指し治療を行う予定だそうです。

リハビリテーション室長 見田忠幸