リハビリ通信 No.159 マレットフィンガー(槌指)について
2015年07月05日(日) QAリハビリテーション科1新着情報
指の外傷の一つとして「マレットフィンガー」というものがあります。これは、突き指などをした際、指の最も末梢の関節(DIP関節)が強制的に屈曲されて生じる骨折です。指の最も末梢の骨(末節骨)には指を伸ばす筋肉(総指伸筋腱)が付着し、この部位が強制的に屈曲されることにより、筋肉の付着部で骨折が生じます(上図)。 この骨折の治療は、骨折部の整復を行うためにワイヤーを挿入するような手術が行われます。ワイヤーによって骨折部が固定され、骨が癒合してきたらワイヤーを抜去します。 骨片が転位してしまわないようにワイヤーを挿入しなければならないのですが、挿入しているが故に、同部位での癒着が生じ、筋肉が滑走できなくなってしまいます。この癒着を剥離し、筋肉がしっかり滑走できるようにリハビリをするわけなのですが、なかなかうまくはがれてくれないために、難渋することも多々あります。 我々理学療法士は、この癒着部位の剥離、可動域制限の改善を目標に運動療法を行っています。 リハビリテーション科 小野正博 |