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リハビリ通信 No.154 腸脛靱帯炎について

2015年05月24日(日) QAリハビリテーション科1新着情報

リハビリ通信No.154

腸脛靭帯炎とは、膝関節の屈伸時に大腿骨外側上顆と腸脛靭帯との間で過度の摩擦が生じることで大腿骨外側上顆周囲(右図のピンク丸)に疼痛が生じる疾患のことを言い、長距離走やジャンプなどの膝関節の屈伸をよく行う選手にみられる障害です。右図のように腸脛靭帯は、大腿の外側に存在しており、大腿筋膜張筋と大殿筋から起始し、脛骨のGerdy結節に停止します。

疼痛の要因として大腿筋膜張筋や大殿筋の柔軟性低下や下腿内旋などの不良姿勢が挙げられます。疼痛誘発テストとして、grasping testがあり、大腿骨外側上顆の近位で腸脛靭帯を徒手で圧迫し、膝関節を屈伸させた際に外側上顆部に疼痛が出現すれば陽性となります。

理学療法では、上記の評価を行い、筋の柔軟性の改善や不良姿勢の是正を行い、疼痛の軽減を図っています。

リハビリテーション科 服部 司