リハビリ通信 No.149 遺伝性乳がんについて
2015年04月05日(日) QAリハビリテーション科1新着情報
人間は60兆個の細胞で出来ています。細胞の中には二重の膜(核膜)で囲まれた「核」という小部屋が存在します。この中に遺伝子(DNAデオキシリボ核酸)はしまいこまれています。その遺伝子の「BRCA1」と「BRCA2」のうちどちらか一方に異常な配列があると一生のうちに60~80%という高い確率で乳ガンになるとされています。BRCA1・BRCA2遺伝子から作られるタンパク質は傷ついたDNAを修復する時に働きます。 BRCA1・BRCA2遺伝子に異常があると修復機能が作用せずDNAに傷が蓄積されやすく細胞がガン化します。また、乳ガンの治療に於いて病変部位の部分的な切除では、残った乳腺が再びガンになる可能性があるため、乳腺の大部分を予防的に切除する手術が選択の一つとして提示されています。女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが乳腺の大部分を切除したのはこの理由のためです。 リハビリテーション室長 見田忠幸 |