新着情報

リハビリ通信 No.143 インフルエンザ・エボラ出血熱に効果のある薬について

2015年02月23日(月) QAリハビリテーション科1新着情報

図ファビピラピルの作用メカニズム

絵

日本の富士フイルムグループの富山化学工業が開発したインフルエンザ治療薬「ファビピラビル」(商品名アビガン錠)は今までのインフルエンザ治療薬とは異なる作用メカニズムを持ちます。通常ウイルスが細胞内に入り込むと、感染した細胞内で1万個以上に増殖し、増殖したウイルスは細胞外に放出され、他の細胞にも感染を拡げます。

「ファビピラビル」(商品名アビガン錠)はウイルスが細胞内で複製される際に必要とする酵素(RNAポリメラーゼ)を阻害する働きがあります。それに対しタミフルなど既存の薬は増殖したウイルスが細胞外に放出されるのを防いで感染拡大を防ぎます。

エボラ出血熱、ラッサ熱、インフルエンザと感染のメカニズムが同タイプの「RNAウイルス」に効果があると考えられています。

リハビリテーション室長 見田忠幸