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アキレス腱断裂保存治療

2015年01月20日(火) QA整形外科1新着情報

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荷重ギプスを用いた新鮮アキレス腱断裂保存治療に関する文献を紹介します。

Simon W Y, et al. Weight-Bearing in the nonoperative treatment of acute Achilles tendon ruptures. J Bone Joint Surg Am.2014 Jul;96:1073-9.

(背景) アキレス腱断裂の発生率は増加している。しかし新鮮断裂に対する治療のコンセンサスは欠けている。この研究の目的は新鮮アキレス腱断裂に対して荷重ギプス治療と従来のギプス治療の結果を比較することである。

(方法) 新鮮アキレス腱断裂症例84例が2年以上治療された。無作為にべーラーアイアン荷重ギプスかまたは非荷重ギプスで8週間治療された。6ヶ月後とその後1年と、2年後に筋力テストを施行した。第1の結果は再断裂率、仕事復帰までの期間が調査された。第2の結果はスポーツ復帰、足関節痛、足関節の固さ、履き物の制限、患者満足度が調査された。

(結果) グループ間で治療前の患者背景、活動レベルに差はなかった。2年後のフォローアップ時に荷重ギプス群37例中1例3%、非荷重ギプス群37例中2例5%に再断裂を認めた。有意差なし。1年後に荷重ギプス群はより主観的な固さが少なかった。仕事復帰の期間、Leppilahtiスコア、患者満足度、疼痛、スポーツ復帰の期間には有意差がなかった。

(結論) アキレス腱断裂に対する保存治療として荷重ギプスを用いることは少なくとも非荷重ギプスによる治療と同等以上の結果が得られる。再断裂率も低く、アキレス腱断裂に対する第1の保存治療として続けて使用されることが支持される。

荷重できる工夫したギプスにより早期から全荷重させても、免荷ギプスに比べてあまり臨床成績が変わらなかったので、荷重ギプスが勧められるということでした。最近では装具とウエッジ型の可変式の補高を用いて同様の治療を行われることもあります。