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リハビリ通信 No.138 腱移行術について

2015年01月18日(日) QAリハビリテーション科1新着情報

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外傷や麻痺により、筋肉の機能しなくなってしまった、または改善が見込めない場合、その機能を再建する目的に「腱移行術」という手術が行われます。

当院にも、そのような手術を受けられた患者様が来院され、術後の理学療法を行うことがあります。「腱移行術」では、損傷・麻痺が生じた筋肉を切離し、他の筋肉へと縫着させることで機能再建を試みます。しかし、手術をした後、すぐ思うように動かせるというわけではなく、少しリハビリをしなければうまく使えません。例えば、指を伸ばす筋肉が作用しなくなり、手関節を曲げる筋肉へと移行するような手術が行われた場合、頭の中で「指を伸ばそう。」と思っても、指が伸びないです。それは、手関節を曲げる筋肉につなげているからです。つまり、頭の中での「手首を曲げよう。」という指令のもとに指が伸びることになります。このように、もともとあった筋肉固有の作用とは異なる働きで運動を完成させなければならないため、リハビリが必要になります。

我々理学療法士は、手術によって機能再建を図った筋肉を最大限に使えるよう運動をサポートし、運動制限の改善に努めます。

リハビリテーション科 小野正博