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リハビリ通信 No.129 反転人工肩関節(Reverse Shoulder Replacement:RSR)について

2014年11月07日(金) QAリハビリテーション科1新着情報

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10年前より、アメリカで新しい人工肩関節置換術として注目されているのが反転人工肩関節(Reverse Shoulder ReplacementRSR)です。人工関節はボールとソケットで構成され、変形した肩関節の機能を再獲得するものです。

従来の人工関節は、図のように上腕骨側がボールで、肩甲骨側がソケットの構造となっており、膝関節・股関節などの人工関節と同様に、金属とプラスチックにより構成されています。この人工関節の欠点の一つに、腱板(肩関節周囲にある重要な筋肉)が金属部と擦れてしまうために消耗してしまい、腱板機能が低下したり、断裂してしまうことが報告されています。しかし今年より、日本でも「反転人工肩関節」の導入が開始されることとなりました。これは従来の人工関節が抱えていた問題を解決する新しい治療法であるとのことです。

人工関節の機能や置換術後の運動メカニズムなどは後々紹介させていただきますが、今まで日本では行われていなかった治療法であるため、我々理学療法士は論文などといった研究・報告をもとにしっかり勉強し、患者様の治療を行っていきます。

リハビリテーション科 小野正博