新着情報

リハビリ通信 No.127 変形性膝関節症の膝内側部痛について

2014年10月12日(日) QAリハビリテーション科1新着情報

PT

変形性膝関節症とは、関節軟骨の変性・摩耗により生じる関節疾患といわれています。その中で、膝の内側部での痛みを主訴とする患者さんは非常に多いです。

変形性膝関節症について、よく「軟骨が擦り減って痛い。」と耳にしますが、日頃の臨床上では膝関節の間にある「半月板」に問題が生じているケースに遭遇します。ある研究によると変形性膝関節症の初期では、半月板が関節内から逸脱(半月板が膝の内側よりはみ出してくること)してくるそうです。もともと半月板は膝関節内におさまっているものなので、これが関節面から逸脱しそこに荷重が加われば関節に挟み込まれるために痛みとして出現します。

そのため理学療法により半月板の可動域訓練を行い、半月板を関節内に押し込む(内方シフトさせると言います。)操作を行っています。効果としては変形の程度や半月板の状態にもよりますが、理学療法により歩行時の膝内側部痛が改善する場合もあります。

これらのことより、当院では歩行時痛の原因が何なのかを評価しアプローチすることにより患者さんの膝関節痛にも改善に努めています。

リハビリテーション科 小野正博