リハビリ通信 No.110 肩関節夜間痛について
2014年04月13日(日) QAリハビリテーション科1新着情報
肩関節周囲炎の患者さんが「夜痛くて眠れません」と訴えられることが多いです。これは夜間痛と言って、夜、痛みで眠れず、目が覚めてしまう症状です。 原因は①肩峰下圧の上昇 ②上腕骨内圧の上昇が言われています。なぜ?圧の上昇が起きるのかと言うと、加齢による変性(肩峰下骨棘の増殖・鳥口肩峰靭帯の肥厚・腱板の石灰化)、腱板筋群のれん縮、肩峰下滑液包の癒着・瘢痕、関節包の肥厚・線維化、骨内の血流障害が挙げられます。つまり、以上の要因により肩関節上部組織の拘縮が起こり、夜間の就寝時に肩甲骨が床面に固定され、肩甲上腕関節は重力により伸張され肩甲骨による回避姿勢がとれず、就寝時に疼痛が生じます。 理学療法では疼痛を軽減できる姿勢の指導と同時に肩関節の癒着・瘢痕部位の改善を行います。 リハビリテーション室長 見田忠幸
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