リハビリ通信 No.101 関節痛について
2014年02月04日(火) QAリハビリテーション科1新着情報
正常な関節は筋肉・関節包・靭帯によって構成されています。そして筋肉は動的安定性,関節包・靭帯は静的安定性に関与しています。 関節痛は関節自体が痛みを出し,原因として①異常運動軌跡(abnormal tracking)によるもの ②関節内圧によるもの ③循環障害によるものが挙げられます。通常,正常な関節面に沿った正常運動軌跡(normal tracking)では痛みは生じません。 しかしながら正常から逸脱した動きをすれば関節包・靭帯・腱など軟部組織の自由神経終末が刺激され痛みを出します。加齢による軟骨の変形・摩耗が進み荷重時にかかる応力が大きくなり,関節不安定性に起因する関節周囲筋の疲労が加わり痛みを発症させます。また,循環不全により虚血が起き骨頭壊死・軟骨の摩耗・骨膜炎・骨異化・限局性の骨粗鬆症を発症し疼痛が出現します。 理学療法は軟部組織に対するアプローチを行いつつ正常なアライメント・運動軌跡に近づける様に実施しています。 リハビリテーション室長 見田忠幸 |