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リハビリ通信 No.90 橈骨遠位端骨折に続発する肩関節の痛みについて

2013年11月03日(日) QAリハビリテーション科1新着情報

PT

橈骨遠位端骨折は、手関節部での骨折であり、転倒した際に手を地面について受傷することが多い骨折です。手をついた時、肘関節が伸展位(肘が伸びた状態)で地面につくと肩関節に負荷が加わり、「骨折部以外の痛み」として肩関節周辺に症状が出現することがあります。

手を地面についた時、上腕骨(腕の骨)には上方へと突き上げられるような力が加わります。そのため、図の水色楕円形の部分が押し潰されるため、この部位で炎症が生じ、肩関節での痛みが発生します。その後、拘縮(関節が動かなくなってしまうこと)を生じてしまいます。

「手首の骨折なのに肩が痛い。」というのはこういった事があるためです。

私たち理学療法士はリハビリを行う際、手関節部での制限はもちろんのことですが、肩関節など、隣接関節部まで痛みや可動域制限が生じていないかどうかをチェックをしながらリハビリを行います。

リハビリ通信No.90

リハビリテーション科 小野正博