リハビリ通信 No.85 松葉杖の合わせ方について
2013年09月22日(日) QAリハビリテーション科1新着情報
松葉杖は、歩行の安定性の獲得や体重を保持するために使用します。下肢の骨折や靭帯損傷などの様々な疾患に対して松葉杖が用いられます。 使用目的として損傷部位に負担をかけないように免荷すること、支持性の拡大などが挙げられます。 松葉杖の合わせ方として、足の前外側約15cmのところに杖先を置きます。続いて脇の下に松葉杖を入れて、脇と松葉杖の間を約卵一個分(指2~3本)の隙間をあけてグリップを握ります。このグリップの高さは大転子(大腿骨の外側にある骨隆起)に合わせます。 ここで注意することは脇の下で体重を支えないことです。脇の下には、神経が通過しているため脇で支えると、その神経が圧迫され、神経障害が生じる可能性があります。必ず脇をしめて、上腕と体幹で松葉杖を挟み、掌で支えて使用します。 最後に疾患により荷重制限や使用方法が異なります。使い始めは、慣れないので転倒の危険性があるため、松葉杖を使用する際は、医師や理学療法士の指導のもとで使用してください。 リハビリテーション科 服部 司 |