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リハビリ通信 No.58 関節が硬くなる原因 -関節包-

2013年02月09日(土) QAリハビリテーション科1新着情報

関節包は関節の連結する部分の全体を覆う線維性の膜であり、関節の可動性や安定性に関与しています。

関節包は部位によってはハンモックに例えられ、関節の運動に伴って拡がる組織です。この関節包が拡がるパターンは各関節によって異なり、関節包の中で各関節は綺麗な運動軌跡を保ちながら動いています。

しかし、関節の運動に伴って関節包が大きく拡がる部分のゆとりが無くなると、骨の動きは偏位し、関節は綺麗な運動軌跡を描くことができません。それにより、関節の可動域制限や痛みが生じる原因の一つとなります。

そのため、関節が綺麗に動くためには関節包のゆとりを維持することが大切になります。一度硬くなってしまった関節包を拡げていくには、関節包を適度に伸ばしていく必要があります。関節包はムリに伸ばすと痛みや関節の不安定性を伴うため、弱い力での伸張を繰り返しながら、持続的に伸ばしていきます。また、関節包は深部にあり、筋肉や靭帯など周囲の組織と連結しているため、周囲の組織も含めた全体的な柔軟性が必要となります。

リハビリテーション科 奥山智啓