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リハビリ通信 No.20 膝外側支持組織の柔軟性の評価

2012年04月05日(木) QAリハビリテーション科1新着情報

膝の外側にある組織の柔軟性を評価する方法としては、Ober test(オベールテスト)が有名です。

Ober testは、被験者が側臥位となり、上方の脚の膝関節を90°屈曲位、股関節を伸展位に保持したまま内転し、膝の内側が床面に着けばテストは陰性となります。ただし、骨盤の動きが入ってしまうと正確な評価ができないため、下方の脚の股関節を最大屈曲位に保持した状態でテストを行うと骨盤が固定されてより鋭敏な評価が可能になるといわれています(図1)。

膝の内側が床面につかずに浮いてしまう場合、テストは陽性となり大腿の外側にある大腿筋膜張筋の伸長性が低下しています。

その他に各軟部組織の触診、疼痛の再現性の確認などを行い、原因組織を特定して治療に繋げていきます。

外側の硬さにより膝痛を生じている場合では、Ober testの陰性化により疼痛が軽減または消失することを多く経験します。

図1  Ober test    (林典雄:運動療法のための機能解剖学的触診技術下肢・体幹改訂第2版より引用)

リハビリテーション科 奥山智啓