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リハビリ通信 No.11 肩峰下での大結節の動きについて

2012年01月21日(土) QAリハビリテーション科1新着情報

健常人でも前腕回内位(手の甲が正面を向いた状態)で外転挙上を行うと、大結節が肩峰下で引っ掛かり(インピンジメント)外転挙上が出来ません。逆に前腕回外位(手のひらが上を向いた状態)で外転挙上を行うと肩峰下を大結節が通り抜け、180°挙上肢位を保持することが出来ます。

肩に疾患がある患者さんの場合、前腕回外位で外転挙上を行っても、肩峰に大結節が引っ掛かり挙上困難になることが多く見られます。なぜならば、肩甲上腕関節内の軟部組織に癒着・短縮が起き正常な運動軌跡(normal tracking)を保てず、大結節が肩峰下を通り抜けることができないからです。

理学療法士は正常な機能を獲得するために、変性した軟部組織に対し評価・治療を行います。

リハビリテーション室長 見田忠幸