骨粗鬆症

骨粗鬆症とともに Vol.61 骨粗鬆症治療薬 ビタミンK₂製剤 「適切な治療のために服用中のお薬の情報をお知らせ下さい。」

2022年10月06日(木) 新着情報1骨粗鬆症

骨粗鬆症の治療で処方されるお薬の一種であるビタミンK₂製剤には、骨形成の促進、骨吸収抑制、血清オステオカルシン濃度増加作用があり、骨粗鬆症での骨量、疼痛改善に効果があります。ビタミンKには骨形成の調整作用の他に、血液凝固因子の活性化による血液凝固の促進作用があります。

このような作用からお薬の併用で禁忌とされているのがワルファリン製剤です。脳卒中や心筋梗塞、深部静脈血栓症の予防や治療で広く用いられているお薬です。このお薬は血液凝固因子の肝臓での産生を阻害し、抗凝固作用を示すため、ビタミンKとワルファリンを一緒に摂取すると作用が拮抗し、ワルファリンの効果が減弱してしまうためです。

骨粗鬆症の治療が開始される年代の方では、その他の疾患で治療をされている方も多いため、お薬の飲み合わせには注意が必要なこともあります。安全に確実な治療を提供するためにも、受診の際にはご自身が飲んでいるお薬の内容や作用についての情報をお知らせいただきたいと思います。

骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂

参考文献 整形外科看護 第27巻9号 2022年9月発行 メディカ出版


骨粗鬆症とともに Vol.60 2022年度診療報酬改定 継続的な二次性骨折予防に係る評価

2022年07月31日(日) 新着情報1骨粗鬆症

2022年度診療報酬改定において、継続的な二次性骨折予防に係る評価が新設されました。急性期、リハビリ期、退院後地域での継続的な治療に対し、それぞれ医療費の算定ができるようになったものです。

高齢化に伴い骨粗鬆症の有病者は将来的にさらに増加すると推測され、特に女性の大腿骨近位部骨折は増加していることが報告されています。骨折は介護が必要となった因子の第3位であり、骨折の発生が新たな骨折をまねく危険因子となるため、初発の骨折予防が重要という背景があります。

診療報酬改定は国民の健康寿命の延伸、質の高い医療の提供などを目的として2年に1回行われるものです。骨粗鬆症の治療による二次性骨折予防を推進するため、急性期治療からの連携を深め、地域の医療者として質の高い治療を継続的に提供できるよう、クリニックでの役割を発揮していきたいと思います。

骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂

参考文献 OPJリエゾン 第10号夏 2022年6月発行 ライフサイエンス社


骨粗鬆症とともに Vol.59 男性は骨粗鬆症にかかりにくい?

2022年07月07日(木) 新着情報1骨粗鬆症

当院にも骨粗鬆症の治療で通院されている患者さんは多くみえます。男性より女性の患者さんが多いですが、男性は骨粗鬆症にかかりにくいのでしょうか。

日本国内の骨粗鬆症患者の推計は約1280万人、うち女性が980万人、男性が300万人程度とされています。確かに女性のほうがかかりやすい病気で、その理由は閉経による急激なホルモンの変化や、男性に比べると骨格が小さく細いため骨量の貯金が少ないなどが考えられるようです。

しかし男性も油断はできず、高齢になればなるほど骨粗鬆症になる人が増えます。男性の場合60歳を過ぎた頃から危険信号が点滅し、70歳以降になると女性の発症数のおよそ半分程度の割合で骨粗鬆症になるとされています。さらに80歳頃には骨量が若い時の70%ほどに低下し、骨粗鬆症になる人が増えていきます。

このようなことから男性も加齢とともに骨粗鬆症の危険性が高くなるため、早くから骨折を予防することが重要であると言えます。

骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂

参考資料https://iihone.jp 骨粗しょう症(骨粗鬆症)ホームページいいほね.jp(iihone.jp)

2022年6月19日閲覧


骨粗鬆症とともに Vol.58 骨粗鬆症予防は成長期からが大切

2022年05月30日(月) 新着情報1骨粗鬆症

人の一生のうちで骨量が増えて行くのは、身体がつくられていく思春期までの成長期の間だけです。骨量が最大値に達するのは20歳くらいと言われているため、成長期の間に骨量を増やすことを心がけると、将来加齢とともに骨量が減っていくことになっても、骨粗鬆症の予防につながります。

成長期にある子供達が丈夫な骨をつくるために、日常生活で心がける具体的な対策は以下のとおりです。

(1) 運動

できるだけ外に出て日光を浴び、身体を動かすようにしましょう。骨は力が加わると骨つくる細胞の働きが活発になり、日光を浴びることでカルシウムの吸収を助けるビタミンDが合成されます。運動は骨づくりには大切ですが、やりすぎはよくありません。子供の健康な成長を考えて、トレーニングは正しい知識をもって行って下さい。

(2) 睡眠

睡眠中に分泌される成長ホルモンの働きによって、骨も身体も健やかに成長していきます。成長発達段階に合わせた睡眠時間を確保し、ぐっすり眠ることが骨の成長には大切です。

(3) 栄養

丈夫な骨をつくるには骨の構成成分であるカルシウムやビタミン類、タンパク質などをしっかり摂ることが大切です。好き嫌いによる偏食、無理なダイエットや低体重ややせ体型が要求されるスポーツでは骨の成長に影響を及ぼします。成長に応じた栄養素をバランスよく摂取することが大切です。

骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂

参考資料 骨粗鬆症財団 骨粗鬆症の予防は成長期から-骨が育つ思春期までを大切に過ごす-

https://www.jpof.or.jp 2022年5月14日閲覧


骨粗鬆症とともに Vol.57 足がつるのは骨粗鬆症と関係ある?

2022年04月24日(日) 新着情報1骨粗鬆症

診察に来た患者さんが、「足がよくつって困っています。」と先生に相談している場面をよく見かけます。足がつるとは、筋肉が伸縮バランスを崩してしまうことで異常な収縮を起こし、元に戻らない状態をいいます。強い痛みが起きることがあり苦痛を伴うことが多いため、何が原因なのか、どのように対処すればいいのか、治療はあるのかなどを質問されている方が多いです。

足がつる原因は色々考えられますが、主には過度な筋肉の疲労、水分不足、冷えなどが考えられます。足がつることを予防する方法として、日常的に筋肉を鍛える運動、ストレッチ、バランスの良い食事摂取、ミネラルを含むドリンクの摂取、体を冷やさないなどが効果的です。つってしまった時の対処方法は体の力を抜いてゆっくりと呼吸をしながら、ゆっくりと筋肉をストレッチします。

また上記のような原因以外で、血中のカルシウム濃度が低下する低カルシウム血症でも筋肉に強い痛みを伴うけいれいが起こることがあります。足がつるのと同じような症状で、このような状態では骨粗鬆症がさらに進行してしまう可能性もありますので、心配な方はご相談ください。

骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂

参考文献 骨粗鬆症財団ホームページ https://www.jpof.or.jp 令和4年4月17日閲覧