
骨粗鬆症とともに Vol.52 すり足歩行
2021年06月06日(日) 新着情報1骨粗鬆症
転倒の原因になりやすいすり足歩行は、おもに加齢による筋力低下などが原因であると言われています。すり足歩行は足の蹴りだしが弱くつま先が十分に上がっていない状態で、このような状態では段差のない平地でもつまずいてしまうことが多く危険です。 安定した歩行動作は、股関節や骨盤など歩行に必要な機能が正常に連動して成立しますが、足の運びに関しては、あおり運動を意識することで、転倒予防につながると言われています。 あおり運動とは、足はかかとから接地させ、足の外側に力がかかった後に母趾の付け根で蹴りだす歩き方です。この運動は日常的に私達が歩行する際に行っている運動ですが、特に高齢者などでは足の蹴りだしが弱くなっていることが多く、この動作を意識することで転倒予防につなげていただきたいと思います。
骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂
参考文献 OPJリエゾン 2021年春号 ライフサイエンス社 |



リハビリ通信 No.327 膝関節の機能と解剖について
2021年05月04日(火) QAリハビリテーション科1新着情報
膝関節(脂肪組織、滑液包の図) 参考文献:「膝エコーのすべて」中瀬順介著、日本医事新報社、2020
膝関節は荷重関節であると同時に移動動作、歩行など支持性と可動性、両方の機能が必要である。膝関節における支持性つまり安定化は骨と軟部組織によるものとがある。 骨による膝関節の安定化は膝関節完全伸展位(立位)で起き、軟部組織による安定化は筋、靱帯、関節包などが収縮・滑走を行い安定化に寄与する。軟部組織について更に具体的に述べると膝関節は動的安定化機構である筋と静的安定化機構である靱帯(ACL:前十字靭帯、PCL:後十字靭帯、MCL:内側側副靭帯、LCL:外側側副靭帯)が協調して働き、安定化を構成している。とくに膝関節に大きく関係している大腿四頭筋は筋出力も強く腱付着部にかかるストレス、負担は大きいと考えられる。皮下組織、腱付着部、筋間での摩擦、損傷を防ぐため膝関節には滑液包、脂肪組織(fat pad)が負担のかかる組織間では多く見られる。 リハビリテーション室長 見田忠幸 |

骨粗鬆症とともに Vol.51 慢性腎臓病(CKD)に注意
2021年05月02日(日) 新着情報1骨粗鬆症
慢性腎臓病とは何らかの腎臓の障害が3ヶ月以上持続している状態を指します。慢性腎臓病の原因の多くは高血圧、糖尿病、高脂血症、高尿酸血症、肥満などの生活習慣病とされています。 慢性腎臓病の状態では骨質の劣化を招き、骨粗鬆症が進行してしまうため注意が必要です。逆に整形ではよく処方される痛み止めで、急激に腎機能を悪化させてしまう可能性があり注意が必要です。骨粗鬆症治療薬やその他の薬でも、腎臓に負担をかける可能性があり、こちらも合わせて注意が必要です。 当院では定期的に検査で状態を把握し、腎機能にも十分配慮して治療がなされていますが、ご自身の腎臓の状態や薬について心配なことがあれば、いつでもご相談下さい。
骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂
参考資料 骨粗鬆症財団発行 カノープスvol9 |
