新着情報

リハビリ通信 No.329 膝関節の負担と周囲筋について

2021年07月01日(木) QAリハビリテーション科1新着情報

膝関節にかかる負担は静止立位時に比べ歩行時3~4倍、階段降段時には7~8倍の負担がかかると言われています。つまり、体重が増加すれば日常生活上での動作時、膝関節にかかる負担は大きくなり、変形性膝関節症へ進行を早めることが考えられます。

体重をコントロールする事は無論、大事ですが膝関節にかかる負担を軽減する一手段として筋力向上、安定した筋出力の発揮が重要と考えられます。膝関節を安定化させる筋として大腿四頭筋があります。大腿四頭筋は大腿直筋、中間広筋、外側広筋、内側広筋と4つの筋線維の集合体として筋活動を行います。大腿四頭筋の中でも大腿直筋は二関節筋として骨盤(下前腸骨棘)から膝蓋骨を介して脛骨粗面に付着し4つの筋の中でも一番大きな筋となっています。股関節、膝関節2つの関節に関与します。その他の大腿四頭筋は単関節筋で膝関節だけに関与します。単関節筋である中間広筋、外側広筋、内側広筋を如何に安定して筋出力、収縮させるかが大事になってきます。

理学療法では選択的に単関節筋の収縮を促し膝関節の安定化を行います。

リハビリテーション室長 見田忠幸

待ち時間のお知らせ(6月21日~6月26日)

2021年06月27日(日) 待ち時間のお知らせ1新着情報

待ち時間のお知らせ(6月14日~6月19日)

2021年06月19日(土) 待ち時間のお知らせ1新着情報

待ち時間のお知らせ(6月7日~6月12日)

2021年06月14日(月) 待ち時間のお知らせ1新着情報

リハビリ通信 No.328 痛みの病態について

2021年06月10日(木) QAリハビリテーション科1新着情報

痛みの要因にはメカニカルストレス由来とケミカルストレス由来によるものとがあります。メカニカルストレスの場合、軟部組織の短縮・癒着・拘縮が原因となり圧迫・伸張・牽引刺激による疼痛発症、ケミカルストレスの場合、炎症物質による化学物質刺激が原因となり疼痛発症が考えられます。侵害受容器には機械的侵害刺激、炎症などに伴うケミカルメディエーター(ブラジキニン、プロスタグランジン、ヒスタミン、カリウム)が働くと神経は興奮性が亢進し痛みを伝達しやすくなります。この様な病態下ではpH低下が起こり、疼痛・違和感が発症することが知られています。また、痛覚線維は筋線維を含む結合組織である筋膜、細動脈の周囲および筋と腱の結合部に見られ、毛細血管や筋線維には痛覚線維は分布しないと言われています。

運動により筋腱付着部に機械ストレスが加わると骨膜、腱に微細な断裂、腱膜炎、骨膜炎腱炎が生じ断裂を起こし剥離部分では局所的な出血、炎症が起きます。結果、痛覚線維の自由神経終末を刺激し、疼痛・違和感を生じると考えられます。

理学療法ではメカニカルストレス由来の疼痛である癒着・拘縮の改善が治療対象になります。ケミカルストレス由来である炎症要因の疼痛は医師による治療対象となります。

リハビリテーション室長 見田忠幸