
リハビリ通信 No.7 肩甲骨の靱帯について
2011年12月26日(月) QAリハビリテーション科1新着情報
肩甲骨に関する主な靭帯として肩鎖靭帯、鳥口鎖骨靭帯(菱形靭帯・円錐靭帯)、鳥口肩峰靭帯があります。 各々の靭帯は肩甲骨の運動を制動する役割を持っています。その中でも鳥口肩峰靭帯は肩峰・鳥口突起とともにアーチをつくり、肩関節の安定化に関与しています。また、上腕骨の挙上時、腱板が収縮する際、上から抑えることによりレバーアームの役割を果たし、より働きやすく作用しています。 鳥口肩峰靭帯は常に腱板と接触しており、柔軟性の欠如が腱板断裂の一要因になっていると考えられています。 リハビリテーション室長 見田忠幸 |

デュピュイトラン拘縮
2011年12月25日(日) QA整形外科1新着情報
薬指や小指、中指などが伸ばしにくくなってきて、手のひらや指のつけねにしこりやこぶが触れる場合にはデュピュイトラン拘縮の可能性があります。 他の指や足の裏にも起こることがあります。高齢の男性や糖尿病の方に起こることが多いです。手のひらの下にある手掌腱膜という膜が分厚くなり縮んでひきつれていくことが原因です。 日常生活に支障を来すようになると、手術治療を行うこともあります。 |

リハビリ通信 No.6 膝関節の構造と運動
2011年12月18日(日) QAリハビリテーション科1新着情報
膝関節は大腿骨(太ももの骨)、脛骨(向こうずねの骨)、腓骨(向こうずねの骨の外側にある細い骨)、膝蓋骨(いわゆるお皿)から構成される関節です。 膝の関節運動はおもに2つの関節で生じています。一つは大腿骨と脛骨の間にある関節(脛骨大腿関節)であり、もう一つは大腿骨と膝蓋骨の間にある関節(膝蓋大腿関節)です。 膝を曲げたり伸ばしたりするときは、大腿骨と脛骨の間にある関節が滑りや転がり運動を生じながら動くことに加えて、膝のお皿(膝蓋骨)がしっかりと動くことが重要になります。 外傷後や加齢、退行性変化など何らかの影響で膝蓋骨の周りに付く筋肉や靭帯などの柔軟性が低下すると、膝関節のスムースな運動が阻害されてしまい、膝痛の原因の一つとなります。 リハビリテーション科 奥山智啓 |

マレット指(野球指)
2011年12月17日(土) QA整形外科1新着情報
野球やバレーボールなどの球技で突き指をしたときに起こりやすい、指の第一関節の曲がったままの変形をマレット指といいます。 マレットとは槌(つち)、ハンマーのことで先が曲がった状態を意味します。マレット指では自力では指の第一関節を伸ばせません。他の指で手伝うと、伸ばすことは可能です。あまり痛みが激しくない場合もあり、医療機関などを受診せずに放置されることもあるようです。 マレット指には、指を伸ばすスジ(伸筋腱)が切れている場合と、骨の一部が欠けた場合(剥離骨折)の場合があります。 治療は装具で固定する場合が多いですが、ピンで固定する手術をする場合もあります。関節がずれている場合(亜脱臼)の場合には手術が必要で、ピンによる固定か骨を固定する手術を要する場合もあります。 |

強剛母指
2011年12月15日(木) QA整形外科1新着情報
乳児、幼児の親指の第一関節が曲がったままで伸びないときには「強剛母指」である可能性があります。 強剛母指は親指を曲げるすじ(屈筋腱)が太くなるか、すじのまわりのさや(腱鞘)が分厚くなることにより、指が伸びにくくなります。親指の付け根の手のひら側にしこりを触れることも多いです。小児の親指に起こるばね指(狭窄性腱鞘炎)です。 自然治癒する場合も多いので、経過を見るか装具を使う治療をする場合もあります。就学時以降に手術をすることもあります。 似た疾患で「握り母指症」がありますが、こちらは第二関節がまがっており、力を加えると親指を伸ばすことができます。 |
