新着情報

リハビリ通信 No.27 上肢挙上時の cuff 筋作用について

2012年06月09日(土) QAリハビリテーション科1新着情報

肩関節の cuff 筋はインナーマッスルとも言われています。

表面からは触れることができない深部にある筋です。上肢挙上時に上腕骨に対し支点形成を作り、アウターマッスルである三角筋と共同で作用し、上肢の挙上という一連の動作を行うのです。開始時は棘上筋が主に働き、徐々に肩甲下筋、棘下筋へとシフトして行きます。

腱板断裂の患者さんの場合、180°屈曲位では棘上筋が働かず肩甲下筋、棘下筋が主体となり支点形成を行っているため、初期上肢挙上時に上肢が挙上できなくても、上肢を保持することができます。

リハビリテーション室長 見田忠幸

リハビリ通信 No.26 膝窩部痛の原因-半月板などの挟み込み-

2012年05月30日(水) QAリハビリテーション科1新着情報

膝の裏側に起こる疼痛を膝窩部痛といいます。

膝窩部痛の出現部位や原因は様々であり、しゃがみ込んだり膝を深く曲げたときに出現するもの、歩いたり運動をしていると徐々に痛くなってくるものなどが挙げられます。
膝を深く曲げたときに出現する膝窩部痛の原因には、半月板や関節包の挟み込みが関与していることが多いといわれています。正常な膝関節では、曲げていくに従って膝後面に存在する半月板に付く筋線維(内側は半膜様筋、外側は膝窩筋)が半月板を後方へ引き込み、円滑な屈曲運動を誘導しています。しかし、これらの筋が何らかの影響で働きにくい状態になっていると、膝を深く曲げたときに半月板をうまく後方へ引き込むことができずに、半月板や関節包が挟み込まれて疼痛を生じます。
このような場合、理学療法では筋の軽い収縮訓練などを行い、半月板の円滑な動きを誘導していきます。

リハビリテーション科 奥山智啓

 

リハビリ通信 No.25 肩甲骨の代償について

2012年05月26日(土) QAリハビリテーション科1新着情報

上肢挙上は肩甲骨と上腕骨の複合運動です。

肩甲骨を動かないように完全に固定した場合、上腕骨は90~100°位で停止します。(肩甲上腕関節だけの運動)

肩甲骨の代償がいかに関与しているかわかります。

病態によっては複合運動作用を利用して早期に理学療法を実施します。その中でもStooping exは腱板損傷、上腕骨頚部骨折等で軟部組織の拘縮を早期から予防する一手段として使用されます。

リハビリテーション室長 見田忠幸

橋下語録

2012年05月20日(日) 新着情報

橋下語録を読みました。

大阪府知事の任期を残して大阪市長となった橋下徹氏の、府知事時代からの4年間の発言を集めた本です。

橋下氏は今、最も注目を集めている政治家の1人ですね。「仮想敵」を作り出すことにより世論を味方につけているとも言われており、物議も醸し出しますが共感も得ているようですね。独裁者か、改革者か、というサブタイトルは本当にその通りだと思います。いったい橋下氏は私たちをどこへ連れて行こうとしているのでしょうか?

橋下氏は嫌いだけれど橋下市長は応援するという方も多いかもしれませんね。(これは全く個人的見解です。)

ちなみに橋下氏は天王寺高校のライバル校である北野高校ラグビー部出身です。

この本はクリニックの本棚に置いています。

リハビリ通信 No.24 膝半月板の機能

2012年05月19日(土) QAリハビリテーション科1新着情報

半月板は大腿骨と脛骨の間に存在する軟骨様の板で、内側と外側にそれぞれあります。
役割としては、クッションの作用をして膝関節の安定化を図っています。膝関節に過剰な負荷や荷重位での回旋力などが働いて半月板が傷んだ状態となると、膝関節の安定作用が低下し、膝くずれ現象などの原因となります。
また、半月板は膝関節の可動域を適性に保ち運動を円滑に行う働きがあります。膝関節を曲げると半月板は後方へ移動し、伸ばすと前方へ移動します。この動きには骨の形状だけでなく筋収縮が関わっています。半月板と連結する筋が十分に働くことで、半月板を引っかかることなくスムースに誘導し、膝関節の運動を円滑にしています。

 リハビリテーション科 奥山智啓