新着情報

リハビリ通信 No.50 関節が硬くなる要因について

2012年12月05日(水) QAリハビリテーション科1新着情報

骨折などの外傷後は、関節が硬くなりやすく可動域が制限される場合があります。その要因は大きく分けると、①骨・軟骨の問題、②軟部組織の問題、③浮腫・腫脹や疼痛による問題が挙げられます。

一般的に、関節部のアライメント異常や軟骨障害など、骨・軟骨の問題を根本から治すためには、何らかの外科的治療が必要です。

一方で、皮膚・筋肉・腱・靭帯・関節包・神経・血管などの軟部組織の問題や浮腫・腫脹の問題の多くは、リハビリテーション(運動療法・物理療法)、注射などの保存療法が有効です。関節が強固に固まった場合は、手術(授動術)が必要な場合もあります。

これらの骨・軟骨の問題、軟部組織の問題、浮腫・腫脹の問題を改善し、関節が動きやすくなることで、痛みの問題が改善することも多くあります。

理学療法では、何が原因で関節の可動域が制限されているのかを、触診や徒手検査、動作分析、画像所見などから評価します。そして、原因となる軟部組織や浮腫に対してアプローチを行うことで、関節の動きの改善を目指していきます。

リハビリテーション科 奥山智啓

年末年始休業のお知らせ(再掲)

2012年12月02日(日) 新着情報

当クリニックでは下記の期間、年末年始休業とさせて頂きますのでご案内いたします。休業期間中は何かとご迷惑をおかけすることと存じますが、ご容赦くださいますように何卒よろしくお願い申し上げます。

年末年始休業期間 2012年12月30日(日)~2013年1月4日(金)

 

リハビリ通信 No.49 関節内運動について

2012年12月01日(土) QAリハビリテーション科1新着情報

手を挙上・歩く・走ると言った運動を行うと各々の関節の中では関節内運動が起きています。

大きく分けると並進運動と回転運動です。関節に於ける運動では回転運動が大きな割合を占めています。

回転運動には①すべり運動②転がり運動があり両者が組み合わさり形成していることが多いです。すべり運動は肩関節の外転時(外に上肢を挙上)に見られ上腕骨頭と関節窩が常に接触し中心軸が一定のまま移動(すべり)する運動です。転がり運動は膝関節の屈曲時に見られ、大腿骨と脛骨の接触している面が後方にズレながら、中心軸も同様に移動(転がる)する運動です。

軟部組織の癒着・短縮により関節が動かない場合、関節内運動が表出できず、理学療法としては軟部組織へのアプローチと同時にこれらの運動を導き出すことが重要です。

リハビリテーション室長 見田忠幸

名張市応急診療所の受付時間が変更になりました。

2012年11月23日(金) 新着情報

平成24年12月から名張市応急診療所の受付時間が変更になります。

診療時間は平日夜間午後8時から午後11時まで、日曜・祝日、年末年始(12/31~1/3)は午前9時から正午、午後3時から午後5時、午後8時から午後11時と変更ないのですが、受付時間が上記診療時間「終了時刻の30分前まで」に変更になりました。

ご来院の際にはお気をつけください。

リハビリ通信 No.48 ギプス固定と注意点

2012年11月22日(木) QAリハビリテーション科1新着情報

骨折などの外傷後にギプス固定となった場合は、循環障害や機能障害を防ぐために、なるべく患部を心臓より高い位置に保持すること、周囲の関節や筋肉を積極的に動かすことが重要となります。

例えば、手首の骨折(橈骨遠位端骨折)をしてギプス固定となった場合、手を心臓より低い位置にしていると腫れが溜まりやすく、ギプスでの圧迫などにより循環障害を起こしてしまう可能性があります。そのため、寝ている時も起きている時も、手を心臓よりも高い位置に保持することで血液やリンパ液が心臓へ戻りやすくなるように注意します。

そのうえで、ギプスから出ている指の関節を動かせる範囲いっぱいまでしっかりと動かして筋肉を収縮させることで、血行を良くし、関節が固まること(拘縮)や筋力低下をできる限り予防します。特に、指の付け根の関節(MP関節)を十分に動かすことがポイントとなります。

また、骨折部の固定性が良好で、医師の許可があれば、固定している手関節をギプスの中でギプスに押し当てるようにして軽く動かすこと(ギプス内等尺性収縮)や手関節の固定に影響のない部位(前腕など)をギプス開窓して、開窓部から筋肉などを徒手的に動かして柔軟性の維持を図ることも効果的です。

ギプス固定中は、折れた骨を治すだけでなく、できる限り患部周辺の機能を維持することがその後の日常生活をより快適に過ごすために重要となります。

リハビリテーション科 奥山智啓