9月18日にラグビーワールドカップイングランド大会が開幕しました。そして日本代表は9月19日(日本時間では9月20日)に南アフリカ代表と対戦し、34対32のスコアで勝利しました。 世界ランキングでは現在日本代表が13位、南アフリカ代表が3位ですが、それ以上に南アフリカはラグビーワールドカップで過去に二度優勝していることに対して、日本代表は本戦で過去にわずか1試合しか勝利していないということを考えると、この勝利がいかに歴史的な偉業であるかがわかります。またラグビーは他のスポーツに比して、一般に番狂わせの少ないスポーツと言われています。 南アフリカ代表の強力FWに対してスクラムで持ちこたえ、低い刺さるタックルで日本代表はディフェンスも最後まで機能していました。それにしても世界中の誰がこの結果を予想したことでしょう。エディー・ジョーンズヘッドコーチが言っていた前後半80分間の最後の20分間に過去の日本代表は力尽きていたという指摘の下に、世界一と言われるハードワークをこなした日本代表選手の努力の賜でしょう。確かに最後の10分間くらい、南アフリカ代表選手の足は止まり、日本代表選手は最後まで運動量が落ちず集中力も勝っていたように見えました。全体的にハンドリングミスも日本代表選手は少なかったように見えました。3点ビハインドであった日本代表は終了間際にきわどい密集でのインゴールへのグラウンディングが認められませんでした。その時得られたPKのチャンスに、私は引き分けを確保するためにペナルティーゴールを狙うのではないかと思いました。南アフリカ代表に引き分けで勝ち点を得ると、これでも十分な偉業と思えるからです。しかしながらこの予測はいい意味で裏切られました。日本代表は最後までトライを狙いにいって、ついには見事に逆転トライへと繋げました。私は感動で胸が震える思いでこの試合の結末を観ていました。果敢な日本代表チームのプレーに会場の観客も応援し、日本代表を後押ししてくれているような様子でした。 試合後のインタビューでフルバックの五郎丸選手が「世界中の皆さんは日本代表が勝つとは思っていなかったと思いますが、勝つための準備、世界一きつい練習をしてきたので、選手は勝つことを信じていました。」と言っていました。私は1987年の第1回ラグビーワールドカップから日本代表のワールドカップでの試合は全部観ていますが、間違いなく日本代表チームのベストゲームでしょう。今後も日本代表の活躍に期待したいです。 日本代表チームが日本ラグビーの未来への扉を開けてくれたように思えました。 |