膝関節は自由に動かせる事と支える事の両方の機能が必要とされます。とくに膝関節の内側構成体の機能は重要です。Warrenと Marshallは、膝関節内側部は解剖学的に見ると3層で構成され、各々の軟部組織は各層を縦断し影響していると述べています。
理学療法では膝関節の機能を診て行く上で疼痛、違和感が出現した場合、疼痛出現箇所が要因ではなく、他に要因があり二次的に疼痛が出現している可能性を考えます。更に疼痛・違和感を評価して行く上で触診し、場所、疼痛の種類、圧痛所見、安静時痛・運動時痛か伸張時痛、荷重時痛か疼痛出現肢位、逆に疼痛が消失する肢位を確認、評価します。
膝関節内側軟部組織の治療対象は概ね腓腹筋内側頭、半膜様筋腱付着部、内側半月板、浅層・深層内側側副靱帯、内側側副靱帯POL、内側広筋、内側膝蓋支帯、関節包、脂肪体となります。理学療法の治療では可動域改善、筋力向上、疼痛改善を進めて行きます。
リハビリテーション室長 見田忠幸