2022年度診療報酬改定において、継続的な二次性骨折予防に係る評価が新設されました。急性期、リハビリ期、退院後地域での継続的な治療に対し、それぞれ医療費の算定ができるようになったものです。
高齢化に伴い骨粗鬆症の有病者は将来的にさらに増加すると推測され、特に女性の大腿骨近位部骨折は増加していることが報告されています。骨折は介護が必要となった因子の第3位であり、骨折の発生が新たな骨折をまねく危険因子となるため、初発の骨折予防が重要という背景があります。
診療報酬改定は国民の健康寿命の延伸、質の高い医療の提供などを目的として2年に1回行われるものです。骨粗鬆症の治療による二次性骨折予防を推進するため、急性期治療からの連携を深め、地域の医療者として質の高い治療を継続的に提供できるよう、クリニックでの役割を発揮していきたいと思います。
骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂
参考文献 OPJリエゾン 第10号夏 2022年6月発行 ライフサイエンス社
くすりの適正使用協議会制作、厚生労働省監修
「ポリファーマシー」とは多くの薬を服用しているために、副作用を起こしたり、きちんと薬を飲めなくなっている状態のことで、単に服用する薬の数が多い事ではないそうです。
75歳以上の高齢者の4割は5種類以上の薬を使っているそうです。高齢になると肝臓や腎臓の働きが弱くなり、薬の分解、排泄に時間がかかることも原因のようです。薬を飲んでいて、「なにか変だな」「いつもと違う」と感じたら、勝手に薬をやめたり、減らしたりせずに、医師や薬剤師に相談することが大事です。
気になる症状はメモしておいて、お薬手帳は1冊にまとめて、しっかり保管することが重要ですね!