「耳マーク」とは、聞こえが不自由なことを表すと同時に、聞こえない人・聞こえにくい人への配慮を表すマークで、「手招きしてください。」、「はっきりゆっくり話してください。」、「筆談をお願いします。」などのメッセージがこめられているそうです。
「耳マーク」は聴覚障害者の存在をアピールするために、誤解されたり、病院で後回しにされたり、危険な目に合わないように、「耳が不自由です。」という自己表示が必要ということで考案されたそうです。
「耳マーク」の形は、耳に音が入ってくる様子を矢印で示し、一心に聞き取ろうとする姿をイメージしており、すべての聞こえない・聞こえにくい人々にとっての聞こえの向上、保障を求めていく積極的な生き方の象徴であるということです。
三重県難聴・中途失調者協会によりますと、難聴・中途失調者は相手の声が聞こえない、聞こえにくいことで会話する際に困難が生じるコミュニケーション障害者であり、たえず相手の口の動きや表情を見てコミュニケーションをとっているが、コロナ禍でマスク着用が義務化され、感染のリスクがあることで、「マスクを外して口元を見せてください。」とお願いしづらい状況になっているそうです。
コロナ禍の影響は大きく、より一層、周囲の配慮が求められるようです。
関節が曲がる、伸びると言う動作が起きた場合、関節を支点に関節を中心とした運動動作状態を関節運動と言います。関節運動は、その運動の行う一方向を規定して、運動の軸を設定します。例えば膝関節の屈曲・伸展運動の軸は大腿骨の外側上顆と内側上顆を結ぶ線を一つの運動軸とします。その運動軸を支点に脛骨が移動し膝関節の屈曲・伸展と言う関節運動が成立します。
理学療法で膝関節の関節可動域を治療する時に、内側上顆と外側上顆を結ぶ運動軸が水平と考えた場合、本来の生理機能解剖学的な膝関節の運動からは逸脱しており、関節可動域の治療をすると膝関節の周辺軟部組織にかかる負担は大きいものと考える事ができます。
内側上顆と外側上顆を結ぶ本当の膝関節の運動軸は外側前上方より内側後下方へ、斜めに運動軸は存在します。
膝関節の屈曲・伸展はこの運動軸に沿って施行する事が負担のかからない本当の生理機能解剖学的な関節運動になります。
リハビリテーション室長 見田忠幸