肩甲上腕関節は上腕骨頭と肩甲骨関節窩から構成され自由度の高い(動きが自由で360°動く)関節です。上腕骨頭は肩甲骨の関節窩に比べると約3倍の大きさを持ち逸脱、脱臼をしやすいので関節唇、靱帯、筋などの軟部組織で安定性を高めています。
日常生活をする上で自由度の高い関節が制限を受けると不自由になり、日常生活活動動作(ADL)が低下します。制限因子としては軟部組織である筋、靱帯、関節包の癒着・拘縮が原因となります。肩関節の可動域制限に対する理学療法を行う上で評価をする時、4つの領域に分けて考えます。上方軟部組織、下方軟部組織、前方軟部組織、後方軟部組織です。各々の場所を走行、存在する軟部組織が、現在どういう状態にあるのか、癒着をしているのか、攣縮をしているのか、短縮をしているのか、萎縮をしているのかを評価し治療へとつなげて行きます。
リハビリテーション室長 見田忠幸
9月9日は救急の日、本日から9月11日は救急医療週間です。
上記は日本医師会のホームページに載っている、心肺蘇生法の手順です。ご参考になさってください。
新型コロナウイルスが流行している状況ですので、すべての心停止傷病者に感染の疑いがあるものとしての対応が求められています。マスクあるいは口と鼻を覆う布の使用などが推奨されています。成人の心停止に対しては、人工呼吸を行わずに胸骨圧迫とAEDによる電気ショックが推奨されています。小児の心停止に対しては、人工呼吸の技術があって、行う意思がある場合のみ胸骨圧迫に人工呼吸を組み合わせるということです。
コロナ禍で、救急の日に関する各地のイベントなども、今年は中止になっているところが多いようです。まだまだ収束の兆しは見えてこないようですね。
膝関節の屈曲(曲げる)運動は、ただ単に大腿骨に対して脛骨が曲がるだけではなく回旋しながら遂行されます。要因の一つに脛骨顆部の関節面の形状があげられます。
脛骨顆部の関節面は内側と外側で形状が異なっています。内側は中央が凹んだソケット状を呈しており、外側はフラット状を呈し後方に向かうにつれて下方に傾斜しています。上記の形状を踏まえると膝関節の屈曲時、大腿骨内側顆部では滑りの割合が多くなり、大腿骨外側顆部では転がりの割合が多くなります。そのため、膝関節屈曲運動時には脛骨は内旋運動を伴います。我々理学療法士は、正常の関節運動を踏まえた上で評価・治療を実施しております。
リハビリテーション科 河田龍人
引用文献 林典雄:運動療法のための機能解剖学的触診技術 下肢・体幹 改訂第2版