理学療法の運動療法を行う時に筋を収縮させ治療を進めますが、筋の収縮方法が大きく2つに分かれます。等張性収縮と等尺性収縮です。等張性収縮には求心性収縮と遠心性収縮があります。重い物を持った時に関節を近づけ筋が縮みながら収縮することを求心性収縮と言い、筋が伸張しブレーキをかけながら収縮することを遠心性収縮と言います。等尺性収縮は関節が一定の位置を維持し、固定された関節の状態で筋が収縮することを言います。
各々に治療を行う目的によって使用方法も変わります。基本的に理学療法士の治療対象は軟部組織です。自ずと出来ることも限られ、関節可動域の改善、筋力の向上、バランスを覚えさせることが主な治療になると考えられます。筋の形状、走行、構造、機能を理解し動かし方、つまり、収縮方法を適切に行うことはとても重要です。
リハビリテーション室長 見田忠幸
生活習慣病として問題視されている疾患のひとつに2型糖尿病があります。2型糖尿病は遺伝的要因が大きいと言われていますが、遺伝だけではなく過食や運動不足、加齢などが発病の要因になるとされています。この2型糖尿病は色々な合併症を引き起こすことが知られていますが、骨折の危険因子となることもわかっており、そのリスクは健常者と比較して約1.38倍であるとされています。
身体が高血糖の状態にさらされると、慢性炎症や酸化ストレスが原因で骨質の劣化が起こり、その結果骨強度が低下し骨折のリスクが上昇するという状態です。血糖コントロールが悪い状態や、罹病期間が長いほど骨折リスクは高くなります。
健康な骨を維持し、骨折のリスクを低下させるためには、生活習慣を見直し、糖尿病を予防することが重要であると言えます。
骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂
参考文献
Osteoporosis Japan PLUS ライフサイエンス出版 2019
病院では様々な治療が行われており、その治療に関して意義や方法、治療行為におけるリスク、メリットとデメリットなどといった事を私達医療従事者は患者様にしっかり説明しなければなりません。わかりやすく、丁寧で、患者様にご理解いただけるような説明が必要となってきます。
しかし、実際は使い慣れた専門用語を交えて説明してしまったり、説明したつもりでも相手に伝わっていないといったことがあります。そのため、当院では朝礼の際に主治医、看護師、理学療法士、受付スタッフ、リハスタッフの方々で、各自が説明方法に意識を向けることができるように、具体的な事例を少し交えながら知識の共有や丁寧な言葉の確認などを行っています。
当たり前のことではありますが、こういった事を日々確認していくことが重要であるため、院内スタッフで取り組んでいます。
リハビリテーション科 小野正博