運動療法学総論より
関節は骨と軟部組織から構成され骨と骨とを軟部組織が連結をして一つの関節として成り立っています。連結しているだけではなく、一定の範囲の可動性があります。
軟部組織の構成を簡潔に言うと最内層は滑膜という疎性結合組織でその上を関節包、靱帯、筋の順で多層となり積み重なっています。また、関節最内層の関節腔の中は滑液で満たされ無菌状態です。例えば変形した骨を人工関節に置換した場合、異物を挿入するわけなので、感染には注意が必要です。理学療法士は関節構成体の解剖学的な理解を踏まえ、更に機能的な関節運動も理解し、治療を行います。
リハビリテーション室長 見田忠幸
宮田重樹先生著の「一生寝たきりにならない「おしり」の鍛え方」を読みました。宮田重樹先生は富田林市で宮田医院を開業しておられますが、奈良医大整形外科の先輩でもあります。宮田重樹先生は整形外科のみならず介護予防にも造詣が深く、著書も十数冊記しておられ、いずれもベストセラーだそうです。
宮田重樹先生は「不便でない日常生活」を送るための最も重要な要素は「寝たきりにならず、2本の脚で立って歩ける」ことであるということから「歩ける体づくり」を主目的として、そのために特に重要なおしり周り・下半身の強化に主眼を置いて本書を記したということでした。
宮田重樹先生によりますと、おしり周りにおいて股関節、仙腸関節、大臀筋などが特に重要性であるということでした。40~50代からの「健康行動」を勧めておられます。トレーニングの方法は豊富なイラストでわかりやすく、ウオーミングアップ、難易度で分類したトレーニング、さらにはトレーニングプログラム、症状別トレーニングと詳しい解説です。イラストのわかりやすさが秀逸ですね!
宮田重樹先生はプラスアルファの生活習慣として、よい姿勢、バランスのよい食生活、よい睡眠、笑いのパワーでストレス解消などを勧めておられ、これらも解説がわかりやすく、とても実践的です。
とてもわかりやすく参考になる本であると思いました。
11月10日に名張市役所、名張市防災センターにおきまして、健康・医療介護福祉フェスタ2019が開催されます。テーマは「健康づくり、在宅医療・ケアを学ぼう」ということです。
特別講演は「やりたいことをやり続けるために~市民が地域を創る~」で講師は四国医療産業研究所所長、日本医師会総合政策研究機構客員研究員櫃本真聿先生です。
健康・医療介護福祉フェスタ2019の主催は、健康・医療介護福祉フェスタ運営委員会、名張市、名賀医師会、伊賀歯科医師会です。