当院では、ミーティングの際にスタッフ全員で簡単なストレッチを行っています。そこで今回は、大腿筋膜張筋という筋肉のストレッチについてご紹介させていただきます。
大腿筋膜張筋とは(図1)にある上前腸骨棘という骨盤外側部に位置する骨の突起部から始まり、下行していく際に途中で「腸脛靱帯」という組織を介し、膝関節を越えて下腿の前外側部に位置するGerdy結節というところまで走行しています。したがって、股関節と膝関節をまたぐように走行しているため、この筋肉の伸張性が低下してしまうと股関節と膝関節の両方に影響を及ぼしてしまうこととなります。
例えば、この大腿筋膜張筋が拘縮(固まっている状態)してしまうと、(図2)にあるように股関節の内転(脚が内側に入る動き)が制限されてしまうため、歩行時に必要な股関節の内転が制限され、その結果として腰椎に負担がかかる、正常から逸脱したような歩き方(跛行)などが出現してきます。そのため、この筋肉を右図のようにしっかりストレッチし、柔軟性を維持することが非常に重要となってきます。
リハビリテーション科 小野正博
先日、第21回伊賀ICLSが開催されました。今回、初めてインストラクターの一人として参加させていただきました。
ICLSとは日本救急医学会の認定する医療従事者のための蘇生トレーニングコースで、特に突然の心停止に対する最初の10分間の適切なチーム蘇生を習得することを目標としています。
初めての指導は、やはりなかなか困難で、コースディレクターである橋本修嗣先生にかなりの部分で助けていただきました。
まだまだ精進が必要ですね。
認定理学療法士の研修会に行って来ました。認定理学療法士の制度改革とそれを取り巻く現状について説明をします。理学療法士協会の認定理学療法士制度は2017年度より筆記試験、ポイント審査、症例報告審査の3つの判定からなる年度毎の総合判定方式になり取得をするのに難しくなっています。現在、理学療法士協会は理学療法士の卒後教育、理学療法士の質の担保を目的として根本的な理学療法士の制度改革を行っています。
理学療法士は現在14万人います。年間、1万2千人位の割合で増加しています。数の充足と同時に質の低下が言われており、社会のニーズと相反する様になっています。協会は卒後教育のシステムを再構築し、社会のニーズに耐える理学療法士を教育して行こうと考えています。教育制度の改革、登録制度などシステムの再構築も行われる予定ですが、一番重要なのは理学療法士が各々、個人の向上心を高め意識改善を行い、努力する事が更に必要だと思われます。
リハビリテーション室長 見田忠幸