理学療法を行う場合、基本的に代償動作を抑制し問題となる筋や関節にアプローチをします。
関節の機能を最大限改善できるよう努めていきますが、患者様によっては関節や筋肉そのものが使いにくい状態となっているため代償動作を用いて目的を達成できるようにしていきます。
QOLの向上とneedとhopeを考慮したアプローチが重要と思われます。
次回は上記内容をいくつかに分けてご説明させていただきます。
リハビリテーション科 堤 豊
理学療法士の治療対象となる疾患は多岐にわたります。腰部・足関節・膝関節・股関節・肩関節・肘関節・手関節・手指・頸部などです。各関節共通の構造は骨、滑膜、関節包、靱帯、筋から構成されています。骨・滑膜・関節包・靱帯は関節構成体と言われています。
評価、治療では関節構成体と筋を分けて考えて行きます。評価では関節構成体が原因となる拘縮なのか、痛みなのか、また、筋・筋膜など筋肉による拘縮・痛みなのか、評価して行きます。治療も同じく関節構成体に対するアプローチと筋肉に対するアプローチを分けて治療を進めて行きます。目的のない場当たり的な評価、治療では大きな改善は期待出来ません。多くの理学療法士は日々深く考察しながら日常の臨床に取り組んでいます。
リハビリテーション室長 見田忠幸