骨粗鬆症で治療に通っている方や、骨粗鬆症にならないように予防したいと言われる患者様に、カルシウムのサプリメントを飲んだ方がいいのでしょうか?と聞かれる場面が時々あります。そのような場合、患者様にはサプリメントよりも毎日3度のバランスのとれた食事を十分心がけていただくようにお伝えしています。
サプリメントに含まれるカルシウムの吸収率は、第6次日本人の栄養所要量におけるカルシウム所要量の算定に適用されたデータによると、30歳以降は30%となっているそうです。また、カルシウムの吸収率は生体の内因性因子(健康状態、年齢、身体活動量など)によっても異なると言われています。
しかし普段の食事に加えて、サプリメントからカルシウムを補給した介入試験では、骨量が増加し、更には骨折予防効果を示したという結果が国内外でも報告されているそうです。
カルシウムの摂取量は成人の場合、1日700〜800mgが推奨されていますので、どうしても補えない日はサプリメントからの補給もいいかもしれません。その場合は空腹時より食事時の方がカルシウムの吸収率が良いので、食事と一緒に摂取した方がいいようです。また、副作用を防止するためサプリメントからのカルシウム補給量が、1日500mgを超えないようにしていただきたいと思います。
骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂
参考文献
骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン2015年版、骨粗鬆症治療の予防と治療ガイドライン作成委員会編集、ライフサイエンス社 2015
公益財団法人 骨粗鬆症財団 2018年8月23日閲覧
日本ラグビーフットボール協会安全対策委員会からラグビー選手の安全啓発のポスターが発行されました。
正しいタックル、適切な水分補給が特に大切であるということです。ポスターには「怪我をしないことが楽しいラグビーにつながります。」と書いてあります。まさにその通りですね!
どのレベルの選手も、怪我無く、ラグビーを楽しんで欲しいものですね。
身体内部に想定される重心を通る相互に直行する3つの面を身体の基本面といい、そのうち左右に通り身体を前後に2分する面を基本前額面といいます。また基本前額面から外れた平行な面を前額面といいます。
前額面上の動きを見る場合、主に外転や内転ですが身体の左右を通る面の動きとなります。また両肩、両骨盤などの位置関係を前額面で観察することにより身体の左右差を把握することができます。
リハビリテーション科 堤 豊
高齢者の骨折は骨強度の低下による脆弱性の骨折が多く、それらに加え筋力低下、バランス低下が要因となり転倒して骨折に至ります。よく見られる骨折部位は大腿骨頚部骨折 上腕骨近位端骨折、橈骨遠位端骨折、椎体圧迫骨折です。高齢者の骨は硬く、骨折はガラスが割れる様にわずかな力を加え一部が破損すれば、ポキンと骨が破損し骨折します。
逆に小児は骨に弾力があり、骨膜が厚く柔らかい為、ポキンと折れることはなく竹を折る様に連続性を保ちながら骨折に至ります。小児骨折で多い骨折部位は前腕・肘関節周囲です。上肢だけで約半数以上が見られ、続いて鎖骨骨折、下腿骨折です。小児骨折の場合、高齢者よりも骨癒合が早く完治期間も短いと言われていますが、骨端線の骨折での成長障害、骨幹部での骨折による過成長障害により後遺症を誘発しない様に注意が必要です。
リハビリテーション室長 見田忠幸