筋肉は力を入れ収縮、力を抜いて弛緩させるだけでは筋肉痛にはなりません。痛みを出すには負荷がかかることが必要です。筋肉痛は筋肉が伸張しながら負荷が加わる伸張性運動で起きます。原因は筋線維の損傷よりも結合組織(筋束・筋周膜・筋内膜・筋外膜)の損傷が主な理由だと最近わかってきました。
伸張性運動を繰り返し行うと結合組織に微細な傷がつき、傷ができると修復する為に免疫細胞が集まり、炎症を起こし痛み刺激に対する感受性を高めます。これが遅発性の筋肉痛です。予防には運動直前のストレッチングは効果が無く、1週間〜前日までに筋肉を伸ばした状態で強い負荷を加える等尺性(関節が動かない)の運動を数回行うだけで筋肉痛の予防が出来ると言われています。また、ストレッチングを合わせて行うとより効果が出ると言われています。重要なのは1週間~前日までに行うことです。
リハビリテーション室長 見田忠幸
(関西ラグビー協会の写真です。↑)
本日、天理親里競技場におきまして2018関西セブンズフェスティバル決勝トーナメントが開催されました。グラウンドドクターとして参加いたしました。
今日は、晴れの天気で天候に恵まれたとは言えますが、風が強く随分寒く肌寒く感じられました。昨日の予選プールは天理白川グラウンドで行われまして、私は仕事のために出席できませんでしたが、今日よりずっと寒かったそうです。選手たちのコンディション作りも大変であったことと思いました。
今大会は関西大学リーグ8校と、トップウエスト4チーム、クラブリーグチーム3チーム、特別枠福井県選抜チームの16チームで優勝をかけて2日間に熱戦が繰り広げられました。優勝したのは決勝戦で摂南大学を逆転勝利で下した天理大学でした。
7人制ラグビーの試合の合間にはミニラグビー交流戦も開催され、ラグビースクールの少年少女たちが元気に駆け回っていました。またスクール生の保護者の方も数多く来場され、観客席は大変な賑わいでした。出店も立ち並んで、2018関西セブンズフェスティバルは家族連れでも楽しめるとてもいい雰囲気でした。これからも更に7人制ラグビーが普及していくと良いですね!
叩打痛(こうだつう)とは、局所を軽く叩いた時の振動によって起こる痛みのことです。打撲や骨折、化膿や炎症を生じている部位を軽く叩くと痛みが起こることを指します。
整形外科の診察場面で、急性腰背部痛を来して受診された場合、診断の根拠となるレントゲン画像とともに、叩打痛を確認することが多いです。なかでも高齢患者の場合、骨粗鬆症による椎体骨折を疑う症例が多く、軽く腰背部を叩いた際の痛みを確認することで、骨折の有無をある程度予測することも可能です。画像上骨折を疑う所見があっても、叩いた時の痛みの程度で、新しい骨折なのか、陳旧性の骨折なのかを判断することもある程度可能です。
しかし整形外科領域と思って来院された場合でも、筋骨格系が原因でないと考えられる場合もあるため、自覚症状をはじめ身体所見を細かく確認する必要があります。
骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂
参考文献
松本守雄、ナースのためのやさしくわかる整形外科、(株)ナツメ社、2015.