足部には「内側縦アーチ」、「外側縦アーチ」、「横アーチ」という3つのアーチがあります。人が歩行や立位保持といった地面に足を付く動作では荷重分散を行う必要があり、ここでこの足部の立体的なドーム構造(アーチ構造)が重要となってきます(上図)。また、この足部アーチが崩れると、足部だけではなく隣接する関節である膝関節、股関節、または腰椎などにも影響してくると言われています。
これらの各アーチが崩れることにより各骨の偏位、荷重分散機能の低下、圧集中などが起こり、様々な機能障害・症状が出現するため、アーチを保持する機能を持つ筋(前脛骨筋、後脛骨筋、長腓骨筋、短母趾屈筋、母趾内転筋、母趾外転筋など)の筋力が非常に重要となってきます。しかし、アーチが崩れる、つまり骨が偏位してしまうと各筋の走行も変化してしまうためにアーチを保持する筋力を発揮できなくなってしまっているケースもあります。そういった場合、治療は足底挿板(インソール)を用い、崩れてしまったアーチを保持することを行います。
当院でも足部アーチが崩れてしまい、各関節に症状が出現している方もおられます。我々理学療法士は、足部アーチの状態を詳細に評価し、どこから痛みが生じているのかを考察しながら運動療法を行っています。
※外側アーチ=外側縦アーチ
内側アーチ=内側縦アーチ
前側アーチ=横アーチ
リハビリテーション科 小野正博
11月17日、18日に奈良春日野国際フォーラム甍におきまして、第41回日本足の外科学会学術集会が開催され参加いたしました。今回、学会長を務められましたのは、独立行政法人奈良県立病院機構奈良総合医療センター副院長杉本和也先生でした。杉本和也先生は、私が厚生連松阪中央総合病院に勤務しておりましたときに整形外科部長を務めておられまして、私は直接杉本和也先生に足の外科から整形外科全般にわたってご指導いただきました。本当にありがとうございます。
学会場となった奈良春日野国際フォーラム甍は、以前は奈良県新公会堂という名称であったと思うのですが、別館ができてリニューアルされ大変立派な施設でした。4会場とポスター会場をフルに使用し、学会は進行されました。素晴らしい環境の元、多くの参加者が活発な討議を重ねて実りある学会でした。また両日とも快晴に恵まれ、周囲の美しい紅葉などの自然の中で、最高の環境でした。大変充実した、とても素晴らしい学会で、参加することができて本当によかったと思いました。
昨日、ラグビー日本代表のアルゼンチン代表戦が秩父宮ラグビー場で開催されました。テレビ放送で観戦しました。
残念ながら結果は54対20のスコアで完敗でした。
ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチの初陣でしたが、初代表の選手が多かったとはいえ残念な結果でした。昨年のワールドカップでの日本代表チームの活躍を見た後だけに、どうしても較べてしまいますね。映像で見ただけの印象ですが、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチは紳士的で優しい感じの方ですね。前ヘッドコーチのエディー・ジョーンズ氏が厳しさを追求することで有名であったのとは、少し異なるタイプかもしれません。また今回、準備期間がごく僅かしかなかったということも言われていますが、用意周到で知られたエディー・ジョーンズ氏とその手法はかなり異なるのかもしれません。どちらがヘッドコーチとして優れているのかは、3年後のワールドカップ2019年日本大会で結果が出て初めてわかることでしょう。
まだ、1試合、新生ジャパンはスタートしたばかりです。しっかり見守り、応援していきたいと思っています。