2016 年 7 月 のアーカイブ

リハビリ通信 No.209 健康長寿のための老化研究推進について

2016年07月31日(日) QAリハビリテーション科1新着情報

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文部科学省は健康で長生きできる社会の実現に向け、老化の仕組みの解析や加齢に伴う病気の予防につながる老化研究を本格化させるため、2017年度の概算要求に数十億円を要求することで調整しているということです。

現在、日本は4人に1人が65歳以上という超高齢社会に直面しています。健康で加齢性疾患の予防が自立した日常生活につながり、さらに医療費・介護費の削減・抑制につながると考えられ1.老化のメカニズムの解明 2.老化のコントロール 3.加齢性疾患の予防・治療を柱として研究を本格的におこなう事が超高齢化社会を受容できる一歩になると考えられているそうです。

具体的な目標・課題として 1.老化のメカニズムの解明では老化に関する遺伝や老化を遅らせる物質を5年以内に見つけ、更に5年、合計10年で安全性・有効性を動物実験で検証する。3.加齢性疾患の予防・治療では、全身の筋力が低下するサルコペニア・糖尿病・難聴・ロコモティブシンドロームなどを併発する運動器疾患が治療・予防対象に挙げられます。また老化現象を数値化する測定技術、研究に役立てるモデル動物の開発も行う予定で、研究はその他にも厚生労働省、スポーツ庁、学会、製薬企業が共同で取り組む方針です。

リハビリテーション室長 見田忠幸

2016年07月31日(日) トップインフォメーション

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いつも感謝の気持ちを持ち、「ありがとう」の一言を添えます。

秋山整形外科クリニック スタッフ一同

待ち時間のお知らせ (7月25日~7月30日)

2016年07月30日(土) 待ち時間のお知らせ1新着情報

7月25日~7月30日

「子どもを支える~子どもの視点で考えるいじめ・虐待問題など~」

2016年07月29日(金) 院長ブログ

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伊賀地区学校保健研修会の講演(2)は「子どもを支える~子どもの視点で考えるいじめ・虐待問題など~」で講師は特定非営利活動法人子どもセンター「パオ」理事長弁護士多田元先生でした。

NPO法人子どもセンター「パオ」は2006年に少年事件や虐待問題に関わってきた弁護士や福祉関係者が虐待を受けるなどして家で暮らせない子どもたちを支えるために設立したそうです。今年は設立10周年を迎えました。多田元先生は児童相談所や児童養護施設など既存の仕組みだけでは救いきれない子どもたちに安全な居場所をという思いから緊急避難のシェルターも設けたそうです。

多田元先生によりますと1990年に初めていじめ・虐待問題の統計がとられ、1年間で1101件であったそうです。それが今や年間8万件を超えるそうです。マスコミによりますとこれは大変な増加であるということになるのですが、多田元先生は今までは明るみに出てこなかった事例が発見されやすくなったということだそうです。

多田元先生は子どもの相談、子どもの支援活動は子どもの相談もまた子どもの参加のひとつのかたちであることを認識することが重要であると述べられました。多田元先生は子どものパートナーとしての弁護士の役割として、子どもを支える、指導しない、子どものことは子どもから学ぶ、子どもと関わるプロセスを大切にして楽しむことなどを挙げられました。

2002年5月に出された国連子ども特別総会の子どものメッセージは「わたしたちにふさわしい(fit)世界を求める」というもので、「わたしたちにふさわしい世界は、すべての人にふさわしい世界だから。わたしたち子どもは問題を作り出す根源ではありません。わたしたちはその問題を解決するのに必要な力なのです。」というメッセージでした。

学校といじめ問題はいつの時代にも問題になります。なぜ、いじめ問題が日常化しても、見えないのか?ということですが、中井久夫氏によりますといじめは(1)孤立化、(2)無力化、(3)透明化という深刻化のプロセスを辿るそうです。

今年6月に北海道で起こった、男児置き去り事件は行方不明となっていた男児が6日ぶりに無事保護されるという幸いな結果になりましたが、マスコミや世間では虐待では?という意見もあり様々な議論もあったようです。多田元先生は小林美智子医師による子どもの視点に立った虐待の定義を紹介されました。小林美智子医師によると「虐待の定義はあくまでも子ども側からの定義であり、親の意図とは無関係です。その子が嫌いだから、にくいから、意図的にするから、虐待というのではありません。親はいくら一生懸命であっても、その子をかわいいと思っていても、子どもの側にとって有害な行為であれば虐待なのです。我々がその行為を親の意図で判断するのではなく、子どもにとって有害かどうかで判断するように視点を変えなければなりません。」ということです。多田元先生はこの事件に関して、この定義に照らして本件は明らかに虐待ではあるが親も困っている、すなわち親への支援が必要、それが子どもの虐待防止に繋がるというように述べられました。虐待であるかどうかの議論や親へのバッシングなどではなく、この違った視点からの発想の方が子どもの虐待防止に対して建設的な考え方であるように思え、目から鱗が落ちる思いでした。

多田元先生は新聞記事のインタビューで「壮絶な過去は変えられないけれど、環境を整え、新たな大人たちとの温かい関係を通して生きる力を身につけることはできる。子どもに教わりながら続けていきたい。」と述べておられます。多田元先生の子どもたちに対する献身的な愛情にただただ感服するだけでした。

特定非営利活動法人子どもセンター「パオ」のホームページにはこの様なメッセージが書いてあります。「どんなあなたもすてきなあなた あなたのままでいいんだよ。」

リハビリ通信 No.208 起立性低血圧症について

2016年07月29日(金) QAリハビリテーション科1新着情報

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起立性低血圧とは、立ち上がりや起き上がりの際に血圧が過度に低下し、めまいやふらつき、視野のかすみなどの症状が出現する病気のことを言います。

原因として様々な病気や投薬、加齢により血圧を調整する機能が低下します。立ち上がりや起き上がりをすると重力により下肢に血液が溜まります。その結果、心臓に戻る血液と心臓から送り出す血液が減少することで血圧が低下します。

起立性低血圧を最小限に抑えるためには、立ち上がりや起き上がりなどの体動時はなるべくゆっくりと行うこと、下肢の血液を貯留させにくくするために弾性ストッキングを使用するなどが挙げられます。

リハビリテーション科 服部 司