2016 年 3 月 のアーカイブ

待ち時間のお知らせ (3月14日~3月19日)

2016年03月19日(土) 待ち時間のお知らせ1新着情報

3月14日~3月19日

第2回名張プライマリケアを考える会

2016年03月17日(木) 院長ブログ

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先日、第2回名張プライマリケアを考える会が開催されました。

基調講演は「パーキンソン病について」で演者はおおのクリニック院長大野則和先生でした。大野則和先生は伊賀市で内科、神経内科のクリニックを開いておられ、伊賀・名張地区では貴重な神経内科専門の先生です。大野則和先生は専門外には難解なパーキンソン病を、様々な職種の医療関係者に理解しやすいように丁寧に解説して下さいました。

パーキンソン病とは黒質のドパミン神経細胞の変性を主体とする神経変成疾患であり、4大症状として(1)安静時振戦、(2)筋強剛(筋固縮)、(3)無動・寡動、(4)姿勢反射障害を特徴とします。最近は運動症状のみならず、自律神経症状や精神症状などの非運動症状も注目されているそうです。しかしながらこれでは難解で説明を聞いてもなかなか理解できそうにないですね。

大野則和先生は患者さまにパーキンソン病を脳の病気であり、神経の伝わりが悪くなり、体がうまくいかなくなる病気で、一般的には徐々に進行するが、最近新しい治療法が出てきているというように説明するそうです。なるほど、これなら誰でも理解しやすそうなうまい説明ですね。

大野則和先生によりますと、日本では患者数が14万5千人、有病率は約1000人に1人、好発年齢は50歳から60歳代後半で、60歳以上で見れば100人に1人、遺伝性は約10%に認められるそうです。パーキンソン病が比較的有名なのは、モハメド・アリ、マイケルJフォックス、ヨハネ・パウロ2世、アルドフ・ヒトラーなど著名人に多いことなども影響しているのでは?という話でした。

原因は基本的には不明であるそうですが、脳の黒質から線状体に向かう情報伝達経路の障害であるということでした。危険因子は遺伝、便秘、喫煙などだそうです。便秘が危険因子とは不思議ですね。代表的な症状は振戦、筋強剛、無動、姿勢反射障害です。振戦は安静時に起こり、手足の震えなどですが、頚を縦に振る動きもあり、本態性振戦では頚を横に振るという違いもあるそうです。筋強剛は鉛管様、歯車様などであり、手足のしびれも訴えるそうです。無動では動作が遅くなったり少なくなったり小さくなったりするそうで、字を書くとだんだん小さくなる小字症も認められるそうです。姿勢反射障害ではバランスがとりにくくなり、めまい感、浮動感、立ちくらみなどを訴えたりもするそうです。症状は主に運動障害ですが、嗅覚障害、便秘、睡眠障害なども起こるそうです。睡眠障害は寝返りがうまくうてなくなって起こることも多いそうです。大野則和先生によりますと、鑑別疾患としては薬剤性パーキンソン症候群に注意する必要性があり、ドグマチールにより起こることが多いがSSRI製剤にて起こった経験もあるということでした。治療は薬物療法が有効で年齢によってドパミンアゴニストとL-DOPAを使い分けるということでした。早くから薬物療法を初めて、良好な状態を保つことが重要なようです。またパーキンソン病の進行を防ぐには早期からのリハビリテーションが有効なようです。大野則和先生は格子柄のタイルカーペットを利用した歩行訓練を紹介して下さいました。また大野則和先生によりますと、パーキンソン病の患者を支える環境作りが重要であるということでした。

基調講演の後に名張市立病院総合診療科部長御前秀和先生座長により、グループセッション「パーキンソン病患者における多職種連携」が行われ、こちらも参加しました。私の参加したグループには訪問リハビリテーションやデイケアを行っている理学療法士の方が3人参加しておられ、現場での体験や気づきなどを教えていただきました。大変参考になるお話しでした。

本会を通じてプライマリケアにおける多職種連携の重要性を再確認できて、大変勉強になりました。

学校保健安全法施行規則の一部改正について

2016年03月14日(月) 院長ブログ

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先日、名張市教育委員会から学校保健安全法施行規則の一部改正についての説明会があり出席しました。児童生徒関係について主な改正点は「座高」検査の必須項目からの削除、「寄生虫卵の有無」検査の必須項目からの削除、「四肢の状態」検査の必須項目への追加、成長曲線などの活用による発育評価、保健調査の全学年での実施などです。この中では「四肢の状態」検査の必須項目への追加が大きな変更点で、整形外科に大きく関わってきそうなところですね。

平成26年4月30日付で「学校保健安全法施行規則の一部改正等について」通知があり、児童生徒等の健康診断に「四肢の状態}が必須科目に追加されました。これは平成28年4月1日から施行ということです。「四肢の状態」が必須科目となった背景は、現代の子どもたちには過剰な運動に関わる問題や、運動が不足していることに関わる問題など、運動器に関する様々な課題が増加しており、これらの課題について、学校でも何らかの対応をすることが求められており、その対応の一つとして学校の健康診断において、運動器に関する検診を行うことが考えられたそうです。学校保健安全法施行規則によりますと健康診断は、毎学年、6月30日までに行うものとするというように規定されています。

運動器に関する検診は、①家庭における健康観察(保険調査票等)、②家庭・学校における日常の健康観察の情報を整理、③健康診断(学校医による検査)、④事後措置という手順で行われます。保険調査票にチェックがあった症状等についてはスクリーニングとなる疾病・異常等については、背骨が曲がっている場合は脊柱側わん症等、腰を曲げたり、反らしたりすると痛みがある場合は脊椎分離症等、上肢に痛みや動きの悪いところがある場合は野球肩、野球肘等、膝に痛みや動きの悪いところがある場合はオスグッド病等、片脚立ちが5秒以上できない、しゃがみ込みができないなどの場合は大腿骨頭すべり症、ペルテス病、発育性股関節形成不全症等が疑われます。

調査票を見ますと、例えば用語で言うと腰の脇線とは難しい言葉ですね。あまり聞き慣れない言葉です。これはウエストラインのことのようです。その他の項目も慣れないと判断は難しいかもしれません。しばらくは少しの混乱もあるのかもしれませんね。

リハビリ通信 No.191 ガン・糖尿病が臭いでわかるセンサーについて

2016年03月13日(日) QAリハビリテーション科1新着情報

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人の息だけでガンや糖尿病などの診断が出来る高精度センサーが開発され2022年にも実用化されます。現在は開発段階ですが、国による医療機器の認証などに6年程、かかる見通しです。将来的にはセンサーをスマートフォンなどに組み込み、個人で手軽にチェック出来るようになる可能性があります。

ガン患者の呼気に含まれる特有の物質の有無などをチェックしてガンの判定をする仕組みです。僅か数ミリmm四方の小さいチップであるセンサーに搭載された膜が呼気の特徴を検知します。ガンは日本人の死因のトップで年間40万人近くが死亡しています。早期発見が重要で、早期発見が死亡者数を減らし、ガン患者の減少が医療費の抑制につながると期待されています。将来はセンサーの精度を高め「臭い」のデーターを蓄積すればガンの種類も見極められると考えられています。

リハビリテーション室長 見田忠幸

待ち時間のお知らせ (3月7日~3月12日)

2016年03月12日(土) 待ち時間のお知らせ1新着情報

3月7日~3月12日