2015 年 7 月 のアーカイブ

リハビリ通信 No.161 パーキンソン病のiPS細胞移植について

2015年07月12日(日) QAリハビリテーション科1新着情報

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iPS細胞から作った神経細胞を人間の脳に初めて移植し、パーキンソン病の治療を目指す臨床研究が京都大学iPS研究所で開始されます。パーキンソン病は手足のふるえや筋肉のこわばりが進み、体が動かせなくなる難病です。ドーパミンという神経の中で情報を伝える神経細胞が減る事で起こります。現在は薬での治療が主に行われていますが薬での治療には限界があります。

京大では患者自身の細胞からiPS細胞を作り、ドーパミンを作る神経細胞に変えてから針を使い患者の脳に注入する研究をしているそうです。移植した細胞がうまく働けばパーキンソン病の進行を抑えられる可能性があります。しかしながらiPS細胞は目的の細胞に変化しないまま体内に入ると無秩序に増えガン化する危険性があります。臨床研究を進め安全性の確立が出来れば将来的には保険適用を目指し治療を行う予定だそうです。

リハビリテーション室長 見田忠幸

夏期休業のお知らせ(再掲)

2015年07月12日(日) 新着情報1未分類

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当クリニックでは下記の期間を夏期休業とさせていただきますので、ご案内いたします。休業期間は何かとご迷惑をおかけすることと存じますが、ご容赦くださいますように何卒よろしくお願い申し上げます。

夏期休業期間 2015年8月12日(水)~2015年8月16日(日)

待ち時間のお知らせ (7月6日~7月11日)

2015年07月11日(土) 待ち時間のお知らせ1新着情報

7月6日~7月11日

リハビリ通信 No.160 肘関節について

2015年07月09日(木) QAリハビリテーション科1新着情報

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肘関節は上腕骨と橈骨、尺骨の3つの骨より構成される関節のことを言います。肘関節は上腕骨と橈骨からなる腕頭関節(赤丸)と上腕骨と尺骨からなる腕尺関節(青丸)、橈骨と尺骨からなる近位橈尺関節(緑丸)の3つに分けることができます。肘関節の運動は、屈曲、伸展と前腕の回内、回外があり、外傷などによりこれらの運動が制限されます。

運動制限が生じた関節に対し理学療法を施行しますが、肘関節の場合、異所性骨化といい、過度に運動療法を施行すると本来できない場所に骨が形成され、可動域制限が生じることがあります。私たち理学療法士は、運動制限が生じた関節に対して、レントゲンを確認しつつ、理学療法を施行しています。

リハビリテーション科 服部 司

リハビリ通信 No.159 マレットフィンガー(槌指)について

2015年07月05日(日) QAリハビリテーション科1新着情報

マレットフィンガー

指の外傷の一つとして「マレットフィンガー」というものがあります。これは、突き指などをした際、指の最も末梢の関節(DIP関節)が強制的に屈曲されて生じる骨折です。指の最も末梢の骨(末節骨)には指を伸ばす筋肉(総指伸筋腱)が付着し、この部位が強制的に屈曲されることにより、筋肉の付着部で骨折が生じます(上図)。

この骨折の治療は、骨折部の整復を行うためにワイヤーを挿入するような手術が行われます。ワイヤーによって骨折部が固定され、骨が癒合してきたらワイヤーを抜去します。

骨片が転位してしまわないようにワイヤーを挿入しなければならないのですが、挿入しているが故に、同部位での癒着が生じ、筋肉が滑走できなくなってしまいます。この癒着を剥離し、筋肉がしっかり滑走できるようにリハビリをするわけなのですが、なかなかうまくはがれてくれないために、難渋することも多々あります。

我々理学療法士は、この癒着部位の剥離、可動域制限の改善を目標に運動療法を行っています。

リハビリテーション科 小野正博