神経は大きく分けて中枢神経(大脳~脊髄前角)と末梢神経(脊髄前角~体の先端)があります。更に言うと大脳からの指令を筋へ伝える運動神経(運動ニューロン)と皮膚・内臓・その他軟部組織などから痛み、違和感などの刺激(情報)を大脳へ伝える感覚神経(感覚ニューロン)があります。また、自分ではコントロール出来ない自律神経があります。
例えば脳梗塞で麻痺になっている人の場合、大脳など指令を発する部位(運動皮質の上位運動ニューロン)での問題で、脊髄~運動神経(下位運動ニューロン)へ「動け!!」と言う情報(電気信号)が随意筋へと伝わらず麻痺の状態のままとなります。
事故等で脊髄が損傷した場合、大脳からは「動け!!」と言う情報を発する事が出来ますが、途中の経路である脊髄で情報が遮断されるので、損傷した部位以降は随意筋へ伝わらず麻痺となります。
膝・腰・肩に違和感・痛み・痺れがある場合、脊髄から筋までの下位運動ニューロンの途中で圧迫・癒着・神経の滑走性低下などの理由により各関節で発症します。理学療法士は状態を評価し適切な治療を実施します。
リハビリテーション室長 見田忠幸
「骨と関節の日」にちなんで毎年開催される市民公開講座が、今年は10月19日(土)にヒルホテルサンピア伊賀にて開催されることとなりました。
今年のテーマはロコモティブシンドロームと関節の変形です。
皆様、どうぞご来場下さい。
先日、名賀医師会臨床懇話会が開催され出席しました。
特別講演は「日常診療における降圧療法」で講師は愛知医科大学客員教授、北斗病院顧問、循環器内科水谷登先生でした。
私自身が高血圧症の治療をすることはありませんが、大変勉強になりました。
降圧療法の目的は降圧管理により脳卒中、心肥大、腎障害などを予防し、最終的には生命予後を改善することであるそうです。
夜間睡眠時には通常10%以上血圧が下降するそうで、このパターンをdipper型というそうです。それに対して夜間の血圧低下が10%未満のパターンをnon-dipper型、20%以上血圧低下するパターンをextreme-dipper型、逆に血圧上昇するパターンをriser型と分類するそうです。降圧療法にはこれらのパターンに応じた薬物療法が必要なようです。
早朝高血圧、夜間高血圧などには自律神経のアンバランスが影響しており、交感神経系と副交感神経系のバランスを補正する必要があるようです。さらに薬剤の投与する時間帯も考慮する必要があるということでした。また糖尿病患者や腎不全患者においては血圧コントロールが困難である場合が多いということでした。