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リハビリ通信 No.311 ばね指について

2020年01月23日(木) QAリハビリテーション科1新着情報

指は腱によって曲げ伸ばしが可能となりますが、指を屈曲する際に作用する腱を屈筋腱といいます。この屈筋腱には、腱の浮き上がりをおさえる靱帯性腱鞘というトンネルがありますが、手を使い過ぎたりするとこの屈筋腱と靱帯性腱鞘の間で炎症が起こります。これが「腱鞘炎」と言われるものです。

鞘炎の症状は痛みや可動域制限、弾発現象といったものがあります。この弾発現象というものは、手指を屈曲した際、腱が引っ掛かってしまい、指が伸びなくなってしまうものです。そのため、反対側の手を使って伸ばしてやるといったことが必要となったり、強制的に伸ばした際に強い痛みを伴ったりします。

その対処法の一つとして、下図のMP関節屈曲位でPIP関節・DIP関節を伸展させてからMP関節を伸展させるという方法を推奨させていただいております。腱鞘炎の起きている場所にもよるのですが、この伸展方法にて引っ掛かりが軽減した状態で指を伸ばすことができるため、痛みが少ない状態で伸展することができます。

リハビリテーション科 小野正博