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リハビリ通信 No.305 関節の共同運動について

2019年10月18日(金) QAリハビリテーション科1新着情報

人間の身体が動く際、一つの関節だけで運動が完成されるのではなく、いくつかの関節が協調しながら動くことにより運動が完成されます。逆に、一つの関節で何らかの異常が生じ、思うような動きが出来なくなってしまった場合、他関節にも大きな影響を与えてしまうことになるということが言えます。

例えば「腰痛」で考えてみた場合、腰椎は骨盤や股関節と共同して、且つ協調して動きます。そのため、「腰椎と骨盤、股関節」はセットで動かないといけないということになります。しかし、腰痛で苦しんでおられる患者様を色々検査すると、股関節の可動域制限を有する方が圧倒的に多く、腰椎・骨盤リズム(腰椎の運動:骨盤の運動=2~3:1)が崩れてしまっている方が多いです。

肩関節においても同様であり、肩甲骨と上腕が協調しながら動くことが非常に重要ですが、肩関節での運動時痛を訴えられる患者様の多くで肩甲上腕リズム(肩甲骨の動き:上腕骨の動き=2:1)が崩れてしまっています。

そのため我々理学療法士は、痛みが生じている部位だけではなく、患部に隣接した関節から影響が及んでいないかを確認するため、他関節への治療も行っております。

リハビリテーション科 小野正博