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リハビリ通信 No.233 膝関節伸展運動について

2017年05月19日

骨盤前傾後傾

骨盤後傾位          骨盤前傾位

膝関節周囲の筋力強化を図るために「膝関節伸展運動」はよく用いられる方法ですが、運動をする際の姿勢によって作用する筋が変化します。

膝関節伸展の作用を持つ筋として代表的なものに大腿四頭筋があります。読んで字のごとく、4本の筋肉が1つにまとまった形となっている筋肉です。この筋肉は大腿直筋、内側広筋、中間広筋、外側広筋の4つで構成されており、その中でも大腿直筋は他の筋肉に比べて大きい(2関節筋)のが特徴です。人間の身体において大きい筋肉は発揮できる筋力も大きく、使いやすい筋肉であることが言えます。つまり、膝関節伸展運動で大腿直筋が優位に作用した場合、内・外側広筋、中間広筋といった筋(単関節筋)は拘縮(固まってしまうこと)や筋萎縮(筋肉が痩せてしまうこと)が生じ、筋力低下や可動域制限の原因となってしまいます。そこで、座位にて膝関節伸展運動を行う際、骨盤前傾位での運動と骨盤後傾位での運動に分けて行い、どちらの筋肉を優位に作用させるかをコントロールしながら膝関節伸展運動を行うことが重要です。

骨盤後傾位での膝関節伸展運動では、大腿直筋が優位に作用してしまう運動となります。骨盤前傾位での膝関節伸展運動では、内・外側広筋、中間広筋といった単関節筋が優位に作用する運動となります。

当院の理学療法では、どの筋肉を強化するのか、どの筋を優位に作用させるのかを考え、姿勢や運動を選択しながらアプローチしています。

リハビリテーション科 小野正博