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リハビリ通信 No.210 足関節捻挫について

2016年08月14日(日) QAリハビリテーション科1新着情報

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足関節は捻挫(ねんざ)の起こりやすい関節であり、捻挫した際、足関節の外側に位置する靱帯が損傷されることが多いです。靱帯に一時的にストレスが加わった程度であれば、その予後は良好ですが、加わった外力が大きい場合、靱帯損傷や靱帯付着部の剥離骨折などを併発します。

 

「ただの捻挫」と侮ってはいけません。

 

捻挫を受傷した方から「ただの捻挫だから、しばらくじっとしてたら治ると思ってた。」とよく聞きます。靱帯損傷がなければそれでいいのかもしれませんが、もし靱帯が損傷していたり、剥離骨折を伴っていた場合、「足関節の固定」と「患部の安静」が必要となります。

靱帯は、損傷を受けると4~5週間の修復期間が必要となります。その修復期間が完了するまではしっかりと固定をし、靱帯走行部の支持性を獲得するということが重要となってきますが、この「修復期間」に無理なストレスをかけると損傷靱帯の修復が阻害され、足関節の支持性が獲得できなくなってしまいます。そして、歩行時に「足首が痛い。」、「足首がグラグラするような気がする。」といった症状の出現に発展していまします。

足関節に限らずですが、捻挫を受傷した際には「しばらくしたら治る」ではなく、整形外科を受診し、適切な検査・治療を受けることをおすすめします。

リハビリテーション科 小野正博