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リハビリ通信 No.180 パーキンソン病について

2015年12月24日(木) QAリハビリテーション科1新着情報

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パーキンソン病とは、未だに原因が不明の神経疾患です。脳の器質的変化としては、中脳の黒質という部分が変性し、神経伝達物質であるドーパミンの産生が減少するため、様々な運動機能障害を呈することが知られています。手足が震える、筋がこわばって動かしにくい、歩く際に足が出にくいなどの症状があります。その中でも「突進現象」というものがあり、歩行しようとしても一歩が出ず、体だけが突進するように進んでしまうことにより前へ転倒するといった症状があります。このような突進現象は日常生活動作の制限となると共に、転倒してケガをする危険性が非常に高くなります。しかし、同症状を呈する方は、足を出すタイミングを口頭で支持することにより足を前へ出しやすくなるという特徴もあります。例えば歩行開始時に「右、左、右、左」、「1、2、1、2」といった掛け声をすることで歩きやすくなります。

当院では、パーキンソン病の症状を有する方、歩行が不安定な方の歩行介助をする際、疾患の特性を勉強し、転倒を回避するような歩行介助を心がけております。

リハビリテーション科 小野正博