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リハビリ通信 No.173 2025年問題について

2015年10月18日(日) QAリハビリテーション科1新着情報

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現在、「2025年問題」が話題になっています。2025年に団塊世代がすべて75歳以上になり、3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上になります。従って、入院患者や介護を必要とする高齢者が増加し現在の医療介護サービスでは対応できないとされている問題です。

何が一番の根本的な問題になるかと言うと、根底には医師、看護師、介護士など医療スタッフの人的不足があり、それらの起因により医療スタッフの疲弊による事故、救急医療の崩壊、地域医療の崩壊が考えられます。また日本の医療システム自体にも問題があり、日本は他国に比べ在院日数が長く、かかりつけ医によるフォローシステムなどができていないなど、医療の分業化・連携がなされておらず本来の医療的行為・治療とのミスマッチングが見られます。

「2025年問題」は今後どのような対策を施すのか大きく分けると ①病院機能の分化 ②連携 ③地域包括ケアシステムの構築を推進 ④予防医学にも重点的に手をかけるなど医療、社会の在り方について根底から見直し、そして医療界だけではなく社会基盤の整備も含めシステムの再構築が必要であると考えられます。つまり、医療機関に極力お世話にならない予防医療と本来かかるべき医療機関での効率的で適切な治療、薬剤、期間の改善が重要であると考えられます。

リハビリテーション室長 見田忠幸