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リハビリ通信 No.103 膝関節の機能解剖について②

2014年02月22日(土) QAリハビリテーション科1新着情報

PT

大腿脛骨関節(いわゆる膝関節)は、大腿骨顆部と脛骨顆部で構成される関節のことをいいます。大腿骨顆部の形状は、外側より内側の方が大きく、球状の関節面になっているのに対して、脛骨顆部の形状は、扁平状の関節面になっています。骨の形状上、膝関節の骨性の安定性は、決して高くなく、周囲の軟部組織(靭帯や筋肉)により安定性を得ています。

膝関節の靭帯は、前十字靭帯・後十字靭帯・内側側副靭帯・外側側副靭帯の4つがあり、これらの靭帯は、関節包とともに膝関節の静的安定性を担っています。また、膝関節の筋肉は、膝を伸ばす筋肉である大腿四頭筋と膝を曲げる筋肉であるハムストリングスがあり、これらの筋肉は、膝関節の動的安定性を担っています。大腿四頭筋は、大腿直筋・中間広筋・内側広筋・外側広筋の4つから構成されており、太ももの前面に付着しています。また。ハムストリングスは、大腿二頭筋と半膜様筋と半腱様筋の3つから構成されており、太ももの後面に付着しています。

膝関節障害には、スポーツをしている人に多い、靭帯や半月板の損傷、筋力低下や加齢、肥満などがきっかけにより膝関節の機能が低下し、関節軟骨変性、間接裂隙の狭小化などが起こる変形性膝関節症などがあります。軟部組織により安定性を得る膝関節は、筋力低下や筋短縮などにより様々な膝関節障害を引き起こします。適度な運動やバランスのとれた食事をすることで膝関節障害の予防に繋がるのでみなさんぜひ心掛けてみてください。

リハビリテーション科 服部 司