アキレス腱断裂

2012年09月27日(木) QAスポーツ整形1QA整形外科1新着情報

アキレス腱断裂はスポーツ中に発生することが多く、30から50歳代の方によく起こります。バレーボール、バドミントン、テニスなどのスポーツ中に起こることが多く、踏み込みやジャンプなどの動作で起こることが多いです。受傷時には、後ろから誰かに蹴られた、あるいは何かが当たったような感覚がする場合が多いようです。受傷後にはアキレス腱部の腫脹、疼痛、陥凹などが認められますが、受傷後でも歩行が可能な場合が多くアキレス腱断裂の存在がわかりにくい場合もあります。ただ歩行は可能でも、つま先立ちは不可能になります。

治療はギプスと装具などを用いる保存治療(手術をしない治療)と手術治療のどちらかが選択されます。手術治療でも、術後にはギプスや装具を用いる場合が多いです。以前は手術治療が選択される場合が多かったですが、最近は保存治療を選択される場合も増加しているようです。どちらの治療法を選択しても、合併症として治療中に再断裂を起こす危険性はあります。他の合併症として手術治療では稀に手術創感染などが問題になることもあります。それぞれの利点、欠点を踏まえて、年齢、活動性などを考慮し治療法を選択します。

最近の文献によりますとアキレス腱断裂の保存治療と手術治療の比較ではふくらはぎの筋力と下腿周径の回復で手術治療の方が少し上回ったものの臨床的に大差はなかったので、ほとんどの方には保存治療が勧められるが一部の条件の方には手術治療が勧められるということです。この報告では保存治療群では再断裂は6.6%に、手術治療群では再断裂は3%、感染は1.5%に起こっています。

 

参考文献

Bergkvist D, Astrom I, Josefsson P-O, Dahlberg L E. Acute Achilles tendon rupture. A questionnaire follow-up of 487 patients. J Bone Joint Surg Am.2012 Jul;94:1229-33.


リハビリ通信 No.30 こむら返りの痛み

2012年06月27日(水) QAリハビリテーション科1QA整形外科1新着情報

久しぶりに運動した時や夜中に寝ている時などにふくらはぎがつる経験をされたことのある方は多いと思います。こむら返りは「腓腹筋痙攣(ひふくきんけいれん)」と呼ばれ、ふくらはぎの筋肉が異常な緊張を起こして弛緩しない状態になり、痛みを伴う症状です。

私たちが運動を行うときは、筋肉の収縮と弛緩を調節することで、バランスのとれた動きが可能となります。この調節は、脳や脊髄などの中枢から信号が神経を伝って筋肉に送られ、筋肉が収縮し、次に筋肉や腱のセンサーから信号が中枢に送られ、どれくらい収縮するか弛緩するかが決められています。この仕組みが何らかのトラブルを起こすとこむら返りが生じるといわれています。

筋肉の異常収縮が起こりやすくなる状態は、大きく分けて2つ考えられます。ひとつは運動などで多量の汗をかいた時や、水分を大量に摂りすぎた時に、血液中の電解質(ナトリウムやカリウムなど)のバランスが崩れ、神経や筋肉が興奮しやすくなっているときです。もうひとつは、久しぶりに運動した時、長時間の立ち仕事をした後、寝ている時に足の温度が低下した時などに筋肉や腱のセンサーの感度が鈍くなっている時です。筋肉の緊張状態が続くと、血行が悪くなり、筋肉を弛緩させる調節がうまくいかず、こむら返りが起こりやすくなります。

ただし、ほとんどのものが疾患とは無関係に起こるものなので、予防が大切となります。こむら返りがひどい時には、薬などが用いられますが、運動前後や立ち仕事の後では、筋肉の疲労を取り血行を良くする意味から、軽い足首の運動やストレッング、運動中はスポーツドリンクなどで水分と電解質の補給を心がけると良いと思います。

 リハビリテーション科 奥山智啓


リハビリ通信 No.23 肩こりと頚部・僧帽筋について

2012年04月29日(日) QAリハビリテーション科1QA整形外科1新着情報

肩こりは頚部筋群・僧帽筋上部線維の過緊張で筋が正常に収縮できない状態であると言えます。例えば日常生活の中で偏った筋の使い方により頚部筋群・肩関節周囲筋の協調性の低下・バランスの悪さを誘発し過緊張へと至ったと考えることができます。

肩こり(過緊張)・疼痛を低下させるには大きく2つに分けることができます。

①頚部筋群・僧帽筋上部線維をリラックスさせ緊張をとる。

②頚部筋群・肩甲骨周囲筋の協調性を高める。(筋の使い方のバランスを整える)です。

したがって、肩をもんだり、叩いたりするよりも根本的に改善をすれば肩こり(過緊張)・疼痛が随分、楽になると考えられます。

リハビリテーション室長 見田忠幸


リハビリ通信 No.10 関節の音が鳴る原因

2012年01月15日(日) QAリハビリテーション科1QA整形外科1新着情報

膝を屈伸する時などに、関節が「ポキッ」と鳴る現象をみなさん一度は経験があると思います。この音の原因はいくつか説がありますが、「関節の中を液体が移動する時に気泡が破裂する音」という説が一般的です。
関節はスムースに動くために液体に包まれ、液体が潤滑油のような役割をして関節運動に合わせて滑らかに移動しています。しかし、急に動かしたときや、軟部組織の硬さや筋力のバランスが悪くて関節が正しい運動軌跡から逸脱して動いたりすると、関節内に加わる圧がアンバランスになり、潤滑油が急激に移動する現象が起こります。この時に発生する気泡の破裂音が「ポキッ」と鳴る音の正体と考えられます。

関節の音が鳴ること自体はそれほど気にする必要はないと思われますが、痛みや違和感なども伴うようであれば、変形性膝関節症や半月板損傷などの可能性も考えられますので注意が必要です。

リハビリテーション科 奥山智啓


外脛骨障害(がいけいこつしょうがい)

2012年01月14日(土) QA整形外科1新着情報

足首の内くるぶしの少し下にもう一つの骨の出っ張りを認める場合は外脛骨である可能性が高いでしょう。

過剰骨と呼ばれる余分な骨なのですが約15%の人に存在すると言われており、症状のない場合もかなり多いです。スポーツなどで痛みが出る場合があり、押さえると痛む場合もあります。小学校高学年から中学生頃に痛みが出る場合が多いですが、高校生頃にはあまり痛まなくなることもあります。

隆起部の圧迫を避ける、クッションパッドを用いるなどの靴の工夫が最も大事です。扁平足を伴っている場合には足底挿板による装具療法も有効です。症状の強い場合には手術を行う場合もあります。