骨粗鬆症

骨粗鬆症とともに Vol.43 国際骨粗鬆症財団からのメッセージ

2020年07月30日(木) 新着情報1骨粗鬆症

新型コロナウィルス感染症の拡大を受けて、国際骨粗鬆症財団より骨粗鬆症患者に向けてメッセージが発信されました。その内容についてご紹介します。

・十分な情報を入手し、安全に配慮してほしいこと

・骨粗鬆症そのものや治療薬服用が感染のリスクや重篤な合併症のリスクを高めるものではないこと

・自宅での転倒に注意し、骨折を予防すること

・骨粗鬆症治療薬(カルシウムやビタミンDなど)を中止せずに継続すること、気になることがあれば主治医に相談すること

・骨粗鬆症治療のための注射や点滴、内服の投与が一時的に中断、キャンセルされることがあっても、長期的な骨の健康へ影響を与えることはないこと(ただしデノスマブ(プラリア)を注射している場合には、4週間以上遅らせないようにすること)

このような内容を発信しています。

治療に関して心配なことがあればご相談下さい。十分な対策で感染を防止し、ご自愛いただきたいと思います。

骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂

参考文献

OPJリエゾン、ライフサイエンス出版株式会社 2020


骨粗鬆症とともに Vol.42 低栄養になっていませんか?

2020年06月30日(火) 新着情報1骨粗鬆症

骨粗鬆症を予防するうえでまず大切なのはバランスのとれた食事を心がけることです。しかし高齢者では必要な栄養が十分に摂取できず、低栄養状態になっていることも多いです。

高齢者の低栄養傾向の基準はBMI20kg/㎡以下とされており、当てはまると要介護や総死亡リスクが優位に高くなるとされています。BMI20kg/㎡以下の方の特徴として、①筋肉量が少ない、②外出する機会が少ない、③咀嚼(かむ)能力が低い、④栄養素の摂取不足などがみられます。十分な栄養を食事からしっかりと摂取するためには、このような背景にしっかりと目を向けていく必要があります。私達看護師も日々関わる患者様を十分に観察し、介入していきたいと思います。

患者様や家族の方には上記の食品摂取多様性スコアを活用し、ご自身の食事をチェックし、低栄養改善に努めていただきたいと思います。

骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献

OPJリエゾン、2020年4月発行、ライフサイエンス出版株式会社


骨粗鬆症とともに Vol.41 腰を痛めない物の持ち方

2020年05月24日(日) 新着情報1骨粗鬆症

レントゲンの結果背骨の圧迫骨折があった、いわゆる「ぎっくり腰」と言われる急性腰痛や椎間板ヘルニアなど、腰痛を主訴に受診に来られた患者さんから問診をすると、重たいものを持ち上げた後から痛みが出たと言われる方が非常に多いです。

物を持ち上げる際、上半身で前かがみになる(背中を丸める)、脚が伸びた状態、物を身体から離して持つなどが、痛みの出現しやすい危ない持ち方です。痛みが出現しにくい安全な持ち方として、腰を伸ばして膝を曲げる、骨盤から前かがみになる、物を身体の近くに引き寄せて持つ、このような態勢を心がけ急がずゆっくりじわじわと持ち上げるようにします。

痛みが出た場合は受診し、正しい治療を行うことをおすすめしますが、日常的にこのような動作を意識して行うことで痛みを少しでも回避できるようにしていただきたいです。

 

骨粗鬆マネージャー 石山瑞穂

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献

骨粗鬆症財団発行 カノープス14号 2020年3月発行


骨粗鬆症とともに Vol.40 自宅内でできる運動~前後歩き~

2020年04月23日(木) 新着情報1骨粗鬆症

新型コロナウィルス流行終息の兆しが見えない中、緊急事態宣言が日本全国へと発令されました。これ以上の感染拡大を防ぐためにも、ひとりひとりの外出自粛が重要であるとされています。そのため今まで行っていた運動の機会が制限されている方も多いと思います。骨粗鬆症予防には適度な運動が大切ですが、自宅での自粛生活が続き運動不足になっている方も多いのではないでしょうか。そのような方に自宅でもできる運動~前後歩き~をご紹介します。

腕を振りながら前へ1~2歩進み、前を向いたまま後ろに1~2歩下がる、この前後の移動を繰り返す運動です。1分間に120拍くらいのテンポ(速足程度)で行います。スクワットなど筋トレを10回2~3セット行ってからするとさらに効果的です。回数の目安は1日1回10分以上で、筋トレとの組み合わせは週3回程度です。肘を90度曲げ、腕をまっすぐ後ろに引くようにしてしっかり振るようにします。腕を振る時は前より後ろを意識し、肩甲骨を動かすことで、上半身の筋肉を動かしエネルギー消費を促します。継続することで脂肪燃焼、筋力強化と骨量アップの効果があります。運動後は水分、たんぱく質の補給を行いましょう。また、物にぶつかったりつまずいたりしないように、周囲の環境整備を行いましょう。

適度な運動を継続することは骨粗鬆症予防に重要ですが、免疫力を上げる意味でも重要です。効果的に行うことで、屋外でのウォーキングと効果はかわらないと言われていますので是非取り入れていただき、時節柄ご自愛いただきたいと思います。

骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献

Osteoporosis japan PLUS 第4巻 第2号 ライフサイエンス出版株式会社 2019


骨粗鬆症とともに Vol.39 骨折した家族を介護する方の現状

2020年03月23日(月) 新着情報1骨粗鬆症

高齢化が進む昨今骨粗鬆症による脆弱性骨折は増加を続けています。介護が必要となる原因の22.3%が骨折、転倒または関節疾患であるといわれており、健康寿命を延ばし介護状態を回避することが大きな課題と言えそうですが、実際に介護が必要になった方の家族の現状はどのような実態なのでしょうか。

介護が必要となった原因疾患は1位椎体(背骨)骨折26.6%、2位大腿骨近位部(足の付け根)骨折19.2%でした。介護を原因に転職、離職した人25%、離職したが再就職できた人は20.3%だそうです。介護を担う世代では、1位40~50歳代53.2%、2位60歳代と、働き盛りの世代が大多数を占めるようです。この中で5年以上介護した割合は24%だそうです。実際にどのような介護内容に負担を感じているかでは、外出の付き添いやサポート、トイレの移動、お風呂の介助などがあげられ、介護者の身体的な負担も大きい内容になっています。しかし実際に家族の介護を経験している方によると、身体的負担よりも精神的負担を感じている場合が多いようで、それは離職をして介護している方ほど強く感じているというデータがあるようです。

私達は日々脆弱性骨折などを起こした介護が必要な患者様と接していますが、その患者様を介護する家族の方々にも十分に目を向け、負担を軽減していくことが重要だと感じています。社会資源の調整、メンタルケアや傾聴で負担軽減に努めていきたいと思います。

骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献

Osteoporosis japan PLUS 第4巻 第2号 ライフサイエンス出版株式会社 2019