2017 年 1 月 のアーカイブ

骨粗鬆症とともに Vol.2 骨のリモデリング

2017年01月25日(水) 新着情報1骨粗鬆症

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前回の内容の中で骨粗鬆症の原因のひとつについて、成人後新しく造られる骨の量よりも、壊して吸収されていく骨の量のほうが多くなるというお話をしました。このように人間の体の中では一生休むことなく古くなった骨を壊して、新しい骨をつくって入れ替えが行われていて、1年間で体の中の骨の約10%が新しくなると言われています。このような骨の新陳代謝機能のことを骨のリモデリングといいます。

骨のリモデリングには古くなった骨を壊して吸収していく破骨細胞と、新しく骨をつくる骨芽細胞が主に作用しています。骨のリモデリングは破骨細胞が骨吸収を始めるところから開始されます。破骨細胞が骨の表面にはりついて、酸や酵素で骨を溶かします。この過程を骨吸収と呼びます。破骨細胞による骨吸収が進むと骨芽細胞が出現します。骨吸収が進んでへこんだ骨の部分に集まってきた骨芽細胞は、コラーゲンを分泌しハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウムの一種で、骨や歯の主成分)を沈着させて骨を形成します。これを骨形成と呼びます。一連のリモデリングは約3ヵ月の周期で行われ、成長期から成長完了後も生涯にわたって繰り返されます。

骨粗鬆症とは骨の脆弱性が進行し、骨折しやすい状態にある全身的な骨の病気です。骨粗鬆症を予防するためには各骨のリモデリング部位における骨吸収と骨形成は等しくなければなりませんが、骨粗鬆症の状態ではリモデリングはバランスよく行われていない状態にあります。

骨のリモデリングが不均衡を起こす原因には、新しい骨を造る骨芽細胞の活性化が悪いことや、石灰化に必要なカルシウムの不足、ビタミンDの欠乏、骨吸収が異常に活性化するなど、吸収された骨量を骨形成によって十分に補充できないと骨密度は低下してしまいます。

骨代謝の状態を知るには血液や尿の検査が必要です。骨粗鬆症治療に適切な薬の選択、薬の効果を評価するための指標となります。

骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献

骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン2015年版、骨粗鬆症治療の予防と治療ガイドライン作成委員会編集、ライフサイエンス社 2015

骨粗鬆症の最新治療、石橋英明監修、主婦の友社、2016

 

今日は応急診当番

2017年01月22日(日) 院長ブログ

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今日は名張市応急診療所当番でした。午前9時から休憩を挟んで午後11時までの勤務となります。普段は診ない内科と小児科の標榜なので、慣れない分なかなか大変です。何とか無事に終わってホッとしています。

今はインフルエンザA型が猛威を振るっていますね。今日も大勢の方がお見えになりました。皆様もお気をつけ下さい。まずは手洗い、うがい励行と体調管理、しっかり寝て休むことですね。

名張市、伊賀市は医療資源の少ない医療過疎地域です。二次救急施設は名張市では名張市立病院、伊賀市では伊賀市立上野市民病院、岡波総合病院ですが、3病院とも医師不足、医療従事者不足が深刻です。二次救急施設に患者様が集中しすぎないように、一次救急施設の役割は重要です。一次から三次救急まで含めた医療システムは医療者と地域住民、患者様の全員が力を合わせて協力し合いながら守っていくことが大切ですね。

リハビリ通信 No.226 肩関節周囲炎の夜間痛について

2017年01月22日(日) QAリハビリテーション科1新着情報

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肩関節周囲炎は拘縮による可動域制限、運動時痛や安静時痛といった痛みなど、様々な症状を呈します。その中で「夜間痛」というものがあり、就寝後、だんだん疼く(うずく)ような痛みが生じ、その痛みのために目が覚めてしまうというものです。※ここでの痛みは就寝後に生じる「安静時痛」であり、「寝返りをした時に痛い。」というものは運動時痛であるために除外しています。

この夜間痛の原因として、「肩峰下滑液包の炎症」が関与しています。この肩峰下滑液包には神経が非常に多く分布しているため、同部位での炎症が生じると安静時痛・運動時痛ともに強く出現することとなります。

我々理学療法士は、この肩峰下滑液包に負担をかけない可動域訓練、同部位の癒着や拘縮の除去などを行い、夜間痛の軽減に努めています。

リハビリテーション科 小野正博

待ち時間のお知らせ (1月16日~1月21日)

2017年01月21日(土) 待ち時間のお知らせ1新着情報

1月16日~1月21日

待ち時間のお知らせ (1月10日~1月14日)

2017年01月14日(土) 待ち時間のお知らせ1新着情報

1月10日~1月14日